■「パスの速さも格段に上がった」 サッカー日本代表の関根大輝、中村敬斗、伊東純也らが所属するフランス1部スタッド・ランスは21日、降格プレーオフ第1戦で、フランス2部で3位となったFCメスと対戦した。 スタジアムの観客2万7767人のほぼ全…

■「パスの速さも格段に上がった」

 サッカー日本代表の関根大輝、中村敬斗、伊東純也らが所属するフランス1部スタッド・ランスは21日、降格プレーオフ第1戦で、フランス2部で3位となったFCメスと対戦した。

 スタジアムの観客2万7767人のほぼ全員が相手サポーターという完全アウェーの地で、すさまじいブーイングを浴びながら勝利を目指した。

 最終節に続いてDF関根大輝がスタメンに名を連ね、出場停止だったFW中村敬斗も先発に復帰したが、4月下旬に左足首を痛めたFW伊東純也は、3試合ぶりにメンバー外となった。

 メス戦を撮影したカメラマンの渡辺航滋氏は言う。

「関根選手がスタッド・ランスに移籍したばかりの1月末、フランス1部リーグのデビュー戦であるパリ・サンジェルマンとの一戦を撮影したのですが、そのときとメス戦は別人のような動きでしたね。

 フランスでの試合に慣れたのでしょう。フィジカルでも負けてないし、パスの速さも格段に上がった。守備の際の危険察知能力も、数か月で見違えるほど成長していました」

 前半12分、その関根がチャンスを作る。逆サイドからのロングボールを巧みにトラップし、エリア左で待ち受ける中村に向けて正確なクロスを送った。惜しくも中村の頭にジャストミートはならなかったものの、伊東の穴を埋める可能性を感じさせる、素晴らしいクロスだった。

■「見習いたい」クリスタルパレス

 その後、試合は1-1でタイムアップ。プロの試合ではあまり見ることないファウルスローを、関根が取られる珍しいシーンもあった。

 試合後、関根に話を聞いた。

「スタッド・ランスが2部に落ちたら、北中米ワールドカップにも選手として選ばれなくなると思うんですよね。だから、パリ・サンジェルマンとのカップ戦決勝戦も、入れ替え戦(降格プレーオフ)も、すべてを懸けて頑張ります」

 そして、日本代表の先輩の名前を出して、こう続けた。

「FAカップ決勝で、クリスタルパレスの鎌田大地選手がマンチェスター・シティを破って優勝したので、自分たちもクリスタルパレスの戦い方を見習って、強いチームとどう戦えば勝てるのか、研究したいですね。

 それに、パリ・サンジェルマンは、フランス1部リーグで自分がデビューしたときの相手チームです。自分がどれだけ成長したのか、はかるのにちょうどいいと思いますので、楽しみですね」

 パリSGとは中2日の連戦と厳しい日程であることが気がかりだが、日本代表の22歳の若武者が、今シーズンのフランス王者にして、6月1日に控えたCLファイナリストを相手にどこまで戦えるのか、注目したい。

いま一番読まれている記事を読む