鳥取市を本拠とするバドミントン女子の社会人チーム「Cheerful(チアフル)鳥取」。昨季、団体戦で争う国内最高峰「S…

 鳥取市を本拠とするバドミントン女子の社会人チーム「Cheerful(チアフル)鳥取」。昨季、団体戦で争う国内最高峰「S/Jリーグ」の2部で悲願の初優勝を果たし、今季の1部昇格を決めた。

 「トップリーグは日本代表選手も所属する強豪チームばかり。地方の小さなチームでも戦える姿を見せられたら」。監督の山本明良さん(62)は言葉に力を込める。

 鳥取県境港市生まれ。中学校でバドミントン部に入り、米子高専(鳥取県米子市)では高専の全国大会で優勝した。20歳で鳥取三洋電機(当時)に入社。特許課に配属され、バドミントン部でプレーしながら弁理士資格を取った。のちに知的財産部長なども務めた。

 チアフル鳥取の前身は1992年創部の鳥取三洋の女子バドミントン部だ。国体で何度も入賞するなど山陰の競技界を牽引(けんいん)した。だが、経営難に陥った三洋電機は2011年にパナソニックの完全子会社になり事実上消滅。鳥取三洋も再編の波にのみ込まれ、バドミントン部は廃部となった。

 「競技を続けたいと望む選手たちの思いに応えたい」。県内の競技団体からもチーム創設を求められた。13年5月、チアフル鳥取を立ち上げた。当時50歳。仕事は多忙。それでも一人、スポンサー企業や選手の雇用先を探してまわり、新たな選手の獲得にも奔走。各地の高校や大学の大会を視察し、有望な選手がいると聞けば会いに行った。

 今季の所属選手11人は全員が県外出身者だ。日中はそれぞれの勤務先で働き、夜間に集まって練習する。週末などには県内各地でバドミントン教室も開き、知名度アップや競技普及にも努める。

 1部リーグ戦は11月に開幕する。「4カ月間の長丁場だけど、選手には120%の力を発揮してほしい。常勝チームをつくり、五輪選手を出したい」。走り続ける道は、まだ先へと続いている。(富田祥広)

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 1962年生まれ。特許の保護・活用など近年需要が高まる知的財産分野に30年以上関わってきた。現在は企業経営をサポートする公益財団法人「鳥取県産業振興機構」で知的所有権センター長を務める。「県内の企業と幅広く付き合いがあります。スポンサー探しに生かせる人脈? それはあまりないですね」