大谷を見事に空振り三振に切って取ったペレダ。(C)Getty Images 球界屈指の強打者を抑えきった男は、内心では不安に包まれていた。 現地時間5月15日、ドジャースが本拠地でアスレチックスを19-2で撃破した一戦にあって、ビジターチー…

大谷を見事に空振り三振に切って取ったペレダ。(C)Getty Images

 球界屈指の強打者を抑えきった男は、内心では不安に包まれていた。

 現地時間5月15日、ドジャースが本拠地でアスレチックスを19-2で撃破した一戦にあって、ビジターチームの数少ない見せ場となったのは、敗戦処理として8回から登板した捕手のジョニー・ペレダの投球だった。

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 大量得点差がついた局面で急きょマウンドに立ったペレダは、1点を失ってなおも無死二、三塁の局面で、大谷翔平との対戦を迎えた。この日に2本塁打、6打点を挙げていた偉才の登場に球場が沸き立つ中、29歳の捕手は果敢な勝負を選択。初球から4球連続で変化球を投げ込むと、カウント1-2と追い込んだところで、真ん中高めのボールゾーンへと伸びていく89.4マイル(約143.8キロ)の4シームで空振り三振に切って取った。

 緩急のついた投球で打ち気満々だった大谷を抑え込んだペレダは、マウンド上でしてやったりの表情を浮かべた。

 試合後、チームが回収していた大谷を三振に取った記念球を片手に取材に応じた29歳は、MLB公式サイトのアスレチックス番を務めるジャコブ・ガービス記者のXで「彼は対戦したい唯一の打者だった」と回想。一方で打球が自身の方向に弾き返されたことを不安視していたようで、投球直後に後ずさりする仕草を見せていたことを問われた際には、「だって(当たったら)死んでしまうでしょ」と語った。

 失点はした。それでも大谷を抑えるという見せ場を生んだペレダ。その投球は、記録よりも記憶に刻まれるそれだった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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