◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 事前情報◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パー71)…
◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 事前情報◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7626yd(パー71)
ここ数年との雰囲気の違いをジョーダン・スピースはしっかり感じ取っていた。キーワードは「キャリアグランドスラム」。4月の「マスターズ」でロリー・マキロイ(北アイルランド)が史上6人目の達成者となり、次の候補者として視線を一身に浴びている。
むしろスピース本人にとっては「全米プロでここ何年もそれについて聞かれなかったことは驚き」だという。2015年に「マスターズ」、「全米オープン」でメジャー2連勝。17年7月の「全英オープン」で3タイトル目を手に入れた。それから約8年が経過。「ロリーが成し遂げなかったら、おそらく(ことしも)話題に上がらなかっただろう」と冷静に思う。
元世界ランキング1位の実績を考えれば、メジャー3勝目を飾ってから目立った活躍は少ない。18年から勝てない時期を3シーズン過ごし、2021年と22年にPGAツアーで1勝ずつ。その後、再び空白期間が続くと、昨年8月に長年の悩みの種だった左手首を手術し、ことし1月末にツアーに復帰した。
朝、目覚めたとき、いまだに「30分くらいは左手が右手の倍くらいの大きさに感じる」毎日だ。とはいえ、痛みが日々軽減されていることがうれしい。「子どもを抱き上げるのにはまったく影響はない。それが本当に心地いい」。今年のトップ10は2週前の「ザ・CJカップ」を含めて3回。復調の小さな兆しを日々、見つけている。
「ロリーが何年も挑戦してきたことに打ち勝ったのは刺激的だった」とマキロイのオーガスタでの戦いぶりをたたえた。「彼はいつも簡単に勝つような感じがするけれど、今回の勝利は今まで以上にハードだったと分かるだろう。表情に(思いが)あふれ出ていた」
自身のグランドスラムの話題が突然、再来したようで、スピースは「でも、僕にとってはいつも(全米プロが)カレンダーの(重要な)サイクルにあった」と言い切る。「残りの人生であと一つしか勝てないとしたら、僕はこの試合を選ぶ。チャンスをつかみたい」。3つのタイトルを奪って迎えた2017年8月、残された全米プロを戦った場所は、ここクエイルホロークラブ。キャリアで9回目の挑戦が始まる。(ノースカロライナ州シャーロット/桂川洋一)