延長12回にドラマ、狙ったのは「ホームランです」と即答 6日、ソフトバンクはヤフオクドームでホーム最終戦を行い、延長の末…
延長12回にドラマ、狙ったのは「ホームランです」と即答
6日、ソフトバンクはヤフオクドームでホーム最終戦を行い、延長の末にオリックスに4-3でサヨナラ勝ち。接戦に決着をつけたのは、吉村裕基の劇的な代打サヨナラ弾だった。
今シーズンの142試合目。ホーム最終戦はオリックスの前に劣勢が続いていた。5回までに3点をリードされ、ようやく同点に追いついたのは土壇場の9回裏2死からだった。延長に入っても決め手を欠き、このまま今季初の引き分け試合になるかと思われた12回裏にドラマが待っていた。
マウンドにはオリックスの7番手・澤田圭佑。ソフトバンクのベンチは、先頭打者・本多雄一に代わって吉村を打席に送った。1球目を見送ってボール、2球目は外へのカットボールに空振り。そして3球目に同じカットボールが甘めに入ってきたのを吉村は見逃さなかった。気持ちよくバットを振り抜くと、打球は左中間スタンドの前列で弾み、ホームランテラスに落下した。今季2号は劇的なサヨナラ弾。大歓声の中でベースを周る吉村を待っていたのは、チームメートからの手荒い祝福だった。
延長12回、先頭打者への代打起用。吉村に期待されるのも、吉村が狙うのも一発だけだった。「ファームでも5本くらいしか打ってないですけど」と言いつつも、「つなぐ意識はあったか」という問いかけに吉村は「いや、(狙ったのは)ホームランです。最後に悔いを残さないように」と即座に答えた。
「今日も吉村くんがサヨナラホームランを打ってくれました」
この日は最終戦セレモニーのために、ヒーローインタビューは実施されなかった。通常の試合であれば、お立ち台に上がってファンの歓声を受けていたはずの吉村に、工藤公康監督が粋な計らいを見せた。
整列した選手・コーチの前でファンへの挨拶を行った指揮官は、その途中で「今日も吉村くんがサヨナラホームランを打ってくれました。素晴らしいバッティングでした」とヒーローに賛辞を述べると、ファンからは吉村に対する惜しみない拍手が沸き起こった。
帰路につく際、吉村は「あとはチャンスをもらったところでしっかり結果を出すだけ」と改めて語った。劇的な一発が即座にポストシーズンの起用に結びつくとは思っていない。来週行われる予定の紅白戦で結果を残し、自らの力でチャンスをもぎ取りにいくだけだ。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)