選抜高校野球大会は第10日の28日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で準決勝があり、第2試合で智弁和歌山と対戦する春夏通じて初出場の浦和実(埼玉)は、先発したエース左腕・石戸颯汰(そうた)投手(3年)が一回に2点を失い、今大会で初失点…

【浦和実-智弁和歌山】力投する浦和実の先発・石戸=阪神甲子園球場で2025年3月28日、中川祐一撮影

 選抜高校野球大会は第10日の28日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で準決勝があり、第2試合で智弁和歌山と対戦する春夏通じて初出場の浦和実(埼玉)は、先発したエース左腕・石戸颯汰(そうた)投手(3年)が一回に2点を失い、今大会で初失点した。これまでの3試合で計18回を無失点に抑えていた。

 石戸投手は、一回に先頭打者の打球が内外野の間に落ちて二塁打となり、死球などでピンチを広げた。そこから連打を浴びて2点を先取された。

 石戸投手は、右膝を顔付近まで高く上げる変則的なフォームが特徴。120キロ台の直球と変化球を効果的に織り交ぜて相手を手玉に取ってきた。

 試合前の取材では、浦和実の辻川正彦監督は「(体の疲労が)大丈夫そうだったので石戸に決めた。相手の打力は普通じゃない。変化球でストライクが取れたら直球も生きる」と話した。智弁和歌山の中谷仁監督は石戸投手に対し「その場での打者の感性、対応力が必要だ」と語った。【黒詰拓也】