ロッテのドラフト1位西川 史礁(龍谷大平安)が圧倒的な存在感を放っている。オープン戦では規定打席に到達していないものの打率.410(39-16)、出塁率.429、長打率.590、OPS1.018と打ちまくった。得点圏打率.625とチャンスで…
ロッテのドラフト1位西川 史礁(龍谷大平安)が圧倒的な存在感を放っている。オープン戦では規定打席に到達していないものの打率.410(39-16)、出塁率.429、長打率.590、OPS1.018と打ちまくった。得点圏打率.625とチャンスでもしっかり結果を出しており、多くのファンを喜ばせている。
西川は青山学院大の出身だが、同大の先輩には吉田 正尚(レッドソックス/敦賀気比)、小久保 裕紀(ソフトバンク監督/星林)、井口 資仁(元ロッテ監督/国学院久我山)といった多くの強打者を輩出している。その偉大な先輩たちは入団1年目にどのような成績を残してきたのだろうか。振り返ってみたい。
現在は海をわたりMLBでプレーする吉田は1年目から「1番指名打者」で開幕スタメンを勝ち取った。6試合連続安打と最高のスタートを切ったものの、故障によりフル稼働はできず63試合の出場にとどまった。しかし打率.290(231-67)、10本、OPS.854と結果を残している。2年目も故障に泣いた吉田だが、3年目に初の規定打席到達を果たすと、以降は主力としてチームの連覇にも貢献。2023年からレッドソックスでプレーしている。
現在ソフトバンクで監督を務める小久保も入団1年目に「6番右翼」で開幕戦からスタメン出場を果たしたが、1年目は思うような結果が出ず78試合で打率.215(177-38)、6本、OPS.596と打撃面では苦しんだ。一転して2年目は130試合全試合に出場。28本塁打で本塁打王を獲得するなど大ブレイク。そこから主力としてチームを引っ張った。
井口のプロ初出場は1年目の5月に入ってから。その試合で初打席初安打を記録すると、第3打席ではプロ初本塁打も放った。しかしレギュラーに定着することはできず76試合の出場で打率.203(217-44)、6本塁打、OPS.673の成績だった。井口がレギュラーを獲得したのも2年目のこと。以降は故障で戦列を離れたシーズンもあったが、2004年まで主力としてダイエーでプレー。その後もMLBとロッテで結果を出した。
吉田、小久保、井口といったリーグを代表する強打者たちでも、1年目からのレギュラーを掴んだわけではなかった。100試合以上に出場することもできていない。それでも2年目、3年目にはチーム、さらには球界を代表する選手へと成長し、優勝にも貢献した。西川はどのような1年目を過ごすのか、注目が集まる。
<青山学院大出身の主な打者の1年目成績>
※所属は当時
吉田 正尚(オリックス)
[2016年]63試合 打率.290(231-67) 10本 34点
小久保 裕紀(ダイエー)
[1994年]78試合 打率.215(177-38) 6本 20点
井口 資仁(ダイエー)
[1997年]76試合 打率.203(217-44) 8本 23点