◆26年北中米W杯アジア最終予選▽第8戦 日本0―0サウジアラビア(25日・・埼玉) 日本はサウジアラビアと0―0で引き分け、第2次森保ジャパン初のスコアレスドローに終わった。* * * 勝ち点3を奪いにくると思われたサウジアラビアだっ…
◆26年北中米W杯アジア最終予選▽第8戦 日本0―0サウジアラビア(25日・・埼玉)
日本はサウジアラビアと0―0で引き分け、第2次森保ジャパン初のスコアレスドローに終わった。
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勝ち点3を奪いにくると思われたサウジアラビアだったが、相手が選んだ戦術は“ベタ引き”だった。
ルナール監督が「満足だ。いい試合だった」と90分を振り返ったように、サウジ陣営にとっては及第点となるスコアレスドローだった。日本相手の勝ち点3を諦め、手堅く1ポイントを稼ぎにきた。
日本は守備を固める相手を崩しきれなかった。5バックを前に「いいところまでいくけれども」という展開は、22年カタールW杯1次リーグ第2戦コスタリカ戦(0●1)と同じ。コスタリカは勝ち点3が必須だったためカウンターを狙ってきた(そしてそこから日本は失点した)が、引き分けも御の字だったサウジアラビアは、後半により一層後ろ重心となった。
コスタリカ戦は、第1戦のドイツ戦から先発5人を入れ替えていた。この日もバーレーン戦から6人を入れ替えた。試合を迎える状況も似ていた。スタメンを狙う選手たちは奮闘したし、紙一重の結果にはなったが、結局は「三笘がいれば」「守田がいれば」となったことは否めない。
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日本は、このまま順当にいけば「ポット2」で組み合わせ抽選会を迎えることになる。1次リーグでは、日本よりも格上が1チーム、下が2チームという構図になることが濃厚だ。
W杯でのコスタリカ、この日のサウジアラビア同様に、守備的布陣で挑んでくるチームがあってもおかしくない。メンバーを落としたとしても、そこを崩しきる力がなければ、勝ち点を積み上げることはできない。強豪国の1次リーグ敗退は、得てしてこういうところで勝ち点を落とすことで起きる現象だ。
久保建英は「内容としては3―0とかでもおかしくない試合だった。0―0で終わってしまったのは反省点としてある」と振り返った。
目標を世界一に掲げ、目線を上げているチームだからこそ、このスコアレスを反省材料にできるはずだ。そもそも“世界最速突破”により、今回のサウジアラビア戦を消化試合として挑めたことは大きな収穫だった。次の代表活動は6月。アウェーのオーストラリア戦と、ホームのインドネシア戦。W杯につながる2試合としたい。(岡島 智哉)