初土俵から20年。節目にめぐってきた好機だったが、初の賜杯(しはい)にはあと少しだけ届かなかった。 大相撲春場所は23日に千秋楽を迎え、茨城県土浦市出身の元大関・高安関(35)=田子ノ浦部屋=が大関・大の里関(24)=二所ノ関部屋=に優勝…

 初土俵から20年。節目にめぐってきた好機だったが、初の賜杯(しはい)にはあと少しだけ届かなかった。

 大相撲春場所は23日に千秋楽を迎え、茨城県土浦市出身の元大関・高安関(35)=田子ノ浦部屋=が大関・大の里関(24)=二所ノ関部屋=に優勝決定戦で敗れ、ファンの間では落胆や激励の声が入り交じった。

 23日午後、土浦市役所内にパブリックビューイング(PV)会場が設けられた。地元出身力士の悲願達成を見届けようと、ファンら数百人が詰めかけた。

 画面上の高安関が本割で小結・阿炎関(30)=錣山部屋=を破ると、会場は大歓声に沸いた。しかし、優勝決定戦で12勝3敗で並んだ大の里関の送り出しで土俵を割ると、落胆のため息に変わった。最後は健闘をたたえる拍手が鳴りやまなかった。