◆格闘技「ONE 172 武尊vsロッタン」(23日、さいたまスーパーアリーナ) 格闘技イベント「ONE」は23日、さいたまスーパーアリーナ「ONE 172 武尊vsロッタン」で開催した。 メインイベントのフライ級(61・2キロ以下契約)キ…
◆格闘技「ONE 172 武尊vsロッタン」(23日、さいたまスーパーアリーナ)
格闘技イベント「ONE」は23日、さいたまスーパーアリーナ「ONE 172 武尊vsロッタン」で開催した。
メインイベントのフライ級(61・2キロ以下契約)キックボクシング「スーパーファイト」3分5回戦で元K―1三階級制覇王者の武尊がタイのロッタン・ジットムアンノンに1回わずか80秒のKOで惨敗した。
格闘家人生の集大成と掲げて挑んだリングは、ゴングが鳴ると序盤に互いにローキックのけん制で出方をうかがい、武尊は右ストレートを入れたが有効打にならず、ロッタンの左右のフックでコーナーへ後退すると強烈な左フックでダウンし立ち上がることができずKOで敗れた。
完勝したロッタンは、リング上で「2年前から左拳痛めてそんなに自信がなかったけど、今回は当てて倒せてうれしい」と声を弾ませた。さらに「I LOVE JAPAN」と満員のアリーナへメッセージを送り「日本のファンのみなさん感謝しています」と両手をあげて歓声を浴びた。チャトリCEOから5万ドル(約750万円)のボーナスが贈られ「ありがとうございます。ボーナスの一部を自分が信仰するイスラム教の教団に寄付します」と感謝していた。
両者は昨年1月28日に有明アリーナで対戦が決定していたがロッタンのケガで実現しなかった。武尊は代わりにONEフライ級(61・2キロ以下)キックボクシング世界王者のスーパーレックメイン・キアトモー9へ挑んだが判定で敗れた。
この一戦で左足、上腕を筋断裂、肋骨も負傷し一時は引退もささやかれたが9月27日にタイ・バンコクのルンピニースタジアムでの「ONE Friday Fights 81」で8か月ぶりに再起。フライ級(61・2キロ以下)3分3回戦の試合でタン・ジンを2回、KOで破り、待望のロッタン戦へたどり着いた。
試合を前にロッタンは武尊戦へ「前回はケガをしてしまい、試合がキャンセルになったことを本当に残念に思っているんですが、今回、2人の試合が実現したことは本当にうれしいと思っているし、準備は整っています。最高のキックボクシングの試合をお届けしたいですし、僕のキックボクシングのスタイルも見せつけてやりたいと思っています」と意気込んだ。
一方の武尊は「本当にやっとロッタンと戦えるっていうのはすごいうれしいし、こうやって試合が決まるということは引き寄せ合う運命だったんだなと思うし、この試合の次の事は一切考えてなくてこの試合に自分の格闘技人生を全て出し切るつもりで試合に挑むので、この試合、どちらかが壊れるような、世界最高の殴り合い、壊し合いをやりたいと思っている」と決意表明。さらにこの一戦を「現役の最終章、集大成」と不退転の思いを表し、ロッタンを「世界でこの階級で最強のファイターだと思うし、格闘家やっている以上は、世界最強を証明するためにやっているんでロッタン選手を倒して世界最強を証明したいと思います」と闘志を燃やし「格闘家人生だけじゃなくて命を懸けて試合をしようかなと思っています。何があるか分からないんで明言はできないんですけど、僕はこの試合が最後のつもりですべてを出し切ろうと思っている」と不退転の決意を明かしていた。
◆3・23「ONE」さいたま全成績
▼メインイベント フライ級 キックボクシング スーパーファイト(3分5ラウンド)
○ロッタン(1回1分20秒、KO)武尊●
▼コーメインイベント フェザー級 キックボクシング 暫定世界王者決定戦(3分5ラウンド)
○野杁正明(3回1分55秒、TKO)タワンチャイ●
▼フライ級 総合格闘技 世界王座決定戦(5分5ラウンド)
○若松佑弥(1回3分39秒、TKO)アドリアーノ・モラエス●
▼ストロー級 キックボクシング 暫定世界王者決定戦(3分5ラウンド)
○ジョナサン・ディベラ(判定3―0)サムエー●
▼アトム級 キックボクシング 世界王者タイトルマッチ(3分5ラウンド)
○王者・ペッディージャー(判定3―0)挑戦者・KANA●
▼第8試合 バンタム級ムエタイ(3分3ラウンド)
○ナビル・アナン(判定3―0)スーパーレック●
▼第7試合 アトム級 ムエタイ(3分3ラウンド)
○吉成名高(3回2分40秒、KO)ラック●
▼第6試合 ライト級 総合格闘技(5分3ラウンド)
○青木真也(1回53秒、腕十字)エドゥアルド・フォラヤン●
▼第5試合 バンタム級 キックボクシング(3分3ラウンド)
○秋元皓貴(判定2―1)ジョン・リネカー●
▼第4試合 ライト級 総合格闘技(5分3ラウンド)
○エイドリアン・リー(1回1分03秒、アナコンダチョーク)磯嶋祥蔵●
▼第3試合 フライ級 ムエタイ(3分3ラウンド)
○吉成士門(判定3―0)ヨードレックペット●
▼第2試合 フライ級 キックボクシング(3分3ラウンド)
○陽勇(1回2分12秒、KO)ザカリア・ジャマリ●
▼第1試合 キャッチウェイト キックボクシング 132lbs(3分3ラウンド)
○龍聖(判定3―0)スリヤンレック●