<ONEチャンピオンシップ:172大会>◇23日◇さいたまスーパーアリーナ第11試合のフライ級MMA世界王座決定戦(5分5R)で同級2位の若松佑弥(30=TRIBE TOKYO MMA)が快挙を成し遂げた。元王者のアドリアーノ・モラエス(3…
<ONEチャンピオンシップ:172大会>◇23日◇さいたまスーパーアリーナ
第11試合のフライ級MMA世界王座決定戦(5分5R)で同級2位の若松佑弥(30=TRIBE TOKYO MMA)が快挙を成し遂げた。元王者のアドリアーノ・モラエス(35=ブラジル)と対戦し、1R3分39秒、右アッパーでグラつかせた後のパンチ連打でTKO(レフェリーストップ)勝ち。3年前の一本負けのリベンジを果たし、悲願の初戴冠を成し遂げた。
若松は試合後のマイクで「とりあえず、お母さん、やったよ。生んでいただいた両親に感謝して、ここまで30年間、自分がまず生きられたことに感謝して。とてもうれしいですね。こんな最高の舞台で。本当に感謝してます。それだけですね」と両親への感謝の言葉を口にした。
相手は名門アメリカン・トップチーム(ATT)所属。堀口恭司と一緒に練習を積んで、この試合に臨んできた。「ONEのフライ級が世界一」と公言する若松にとって、絶対に倒さなければならない相手だった。若松は「自分めちゃくちゃ弱くて、精神的にも。でも、こんな自分でも、やっぱり夢は達成できるんだぞっていうのを、ここで示したかったんで。少しでも悩みがあったりとか、自分の戦いを見てこういう人間がいるんだなって思ってもらえたら、もうそれだけでいいです」とファンに呼びかけた。
若松にはONEのチャトリCEOから5万ドル(約750万円)のボーナスがプレゼントされた。「本当にありがとうございます。やっぱり大事なのは家族なんで。ここにいる家族を僕は守っていきます。ありがとうございました」と鹿児島出身の武骨な薩摩隼人は誓っていた。【千葉修宏】