（23日、第97回選抜高校野球大会1回戦　東海大札幌7―6日本航空石川）　東海大札幌の遠藤愛義監督が「2人でひとつ」と評する双子が、土壇場で劣勢をはね返した。　1点を追う九回2死一塁。3番の兄・太田勝心（まさむね）は「勝馬が打ってくれる」。…

（23日、第97回選抜高校野球大会1回戦　東海大札幌7―6日本航空石川）

　東海大札幌の遠藤愛義監督が「2人でひとつ」と評する双子が、土壇場で劣勢をはね返した。

　1点を追う九回2死一塁。3番の兄・太田勝心（まさむね）は「勝馬が打ってくれる」。冷静に四球を選ぶと、4番の弟・勝馬は「自分が返す」。高めの変化球を左前に転がし、同点にした。なお2死一、二塁で、5番鈴木賢有が左前へ勝ち越し打を放った。

　一卵性双生児で見た目はそっくり。真面目な左打者の勝心と、お調子者で右打者の勝馬。性格も打ち方も異なる2人を遠藤監督は「兄、弟の順だと打線が回る」。

　自宅で一緒に素振りをして助言し合う仲で、「切磋琢磨（せっさたくま）してきた」と口をそろえる。中学生のときに選抜大会を観戦し、「甲子園に立とう」と誓った。勝馬は「2人で活躍できてよかった」とほおを緩めた。