日本ゴルフツアー機構(JGTO)は19日、都内で国内男子下部ACNツアーの会見を行い、従来の賞金ランキングに代わる年間ポイントレースについて言及した。下部ツアーは今季から、レギュラーツアーは2026年シーズンに本格導入する。ポイントレース…

日本ゴルフツアー機構(JGTO)は19日、都内で国内男子下部ACNツアーの会見を行い、従来の賞金ランキングに代わる年間ポイントレースについて言及した。下部ツアーは今季から、レギュラーツアーは2026年シーズンに本格導入する。
ポイントレースはシーズンを通じた成績における大会ごとの賞金格差を是正するため、各国ツアーで導入。米国男子ツアー(PGAツアー)では2007年に「フェデックスカップ」を、国内女子ツアー(JLPGA)では2022年に「メルセデスランキング」を、年間王者(女王)を決めるランキングとして一本化した。
国内男子ツアーは今季については部門別ランキングの1つとして表彰対象とし、26年から年間王者と翌年のシード権付与対象の基準にする。JGTOはこの日、「調整中」とした上でポイント配分を公表。通常大会は優勝者が500ptを獲得。日本タイトルがかかる国内メジャー4大会はそれぞれ1.25倍(625pt)、海外メジャー4大会は1.5倍(750pt)を得る。アマチュアの成績に応じた、プロの順位の繰り上がりはない。
なお、国内女子ツアーのメルセデスランキングは3日間大会の優勝者は200pt、4日間で300ptを獲得。公式戦(国内4大メジャー)は4日間大会の1.33倍の400p、海外メジャー5大会は同2.67倍の800ptに設定している。
JGTOの倉本昌弘副会長によると、JGTOはポイントレースの構想を練る際にJLPGAツアーとPGAツアーのポイント配分テーブルを参考にした。「当初は賞金の高い大会については“エキストラポイント”を付けることも考えたが、主催者の方々は『その必要はない』とのことだった」と高額賞金大会からも賛同を得たという。また、「国内メジャー、海外メジャーのポイントについても(ジャパンゴルフツアー)選手会と話し合ったところ、国内ツアーのポイントをあまり高くするのは良くないという意見もあった」と明かした。
会見に出席したツアー4勝で選手会副会長の堀川未来夢は、これまでの賞金レースの弊害として「1年間に数人は、他大会でほとんど予選落ちをしても、賞金の高い試合で一撃で上位に入る選手、“一発屋”がいた」ことを挙げる。「(一方で)予選は通過するけども、なかなか上位に行けずシードに達しない場合もあり、僕としてはこういった選手を救済したい」と年間を通じた成績がレースに反映されるシステムに賛同した。
今季からポイントランキングがレースの基準となる下部ACNツアーでは各大会の優勝者が540ptを獲得。10月の最終戦「ディライトワークスJGTOファイナル」(茨城・取手国際GC)は1.5倍の810ptを得る。(編集部・桂川洋一)