◆明治安田J1リーグ▽第6節 京都2―1京都(16日・アイスタ) 清水エスパルスは京都に1―2で敗れ、今季初の連敗を喫した。前半38分、PKを献上しFWラファエルエリアス(25)に先制点を許す。後半22分にもパスミスから失点し、同37分にF…

◆明治安田J1リーグ▽第6節 京都2―1京都(16日・アイスタ)

 清水エスパルスは京都に1―2で敗れ、今季初の連敗を喫した。前半38分、PKを献上しFWラファエルエリアス(25)に先制点を許す。後半22分にもパスミスから失点し、同37分にFW北川航也(28)のPKで1点返すのが精いっぱいだった。複数失点とホームでの黒星も今季初。26日のルヴァン杯1回戦まで公式戦がない中断期間を利用し、再浮上の態勢を整える。

 約1万4000人が駆けつけた本拠が、大きなため息に包まれた。昨季J2でわずか1敗しかせず、秋葉忠宏監督(49)が「聖地」と表現するほど強さを見せてきたアイスタで、清水が負けた。指揮官は「ありえない事が起きている。しっかり反省してもっとエネルギーを使わないと」と語気を強めた。

 前節のG大阪戦で不動の左サイドバック(SB)のDF山原が負傷交代するなど、この日はレギュラー3人が欠場。秋葉監督が「野戦病院」と話すほど、主力不在の穴は大きかった。右SBを担ってきたDF高木を左に回したが、前半38分、その高木がペナルティエリア内で相手を倒しPKを献上。後半22分にも中盤と最終ライン間でのパスミスからボールをさらわれ、痛恨の2点目を奪われた。

 同37分にはMF乾が倒され獲得したPKを北川が沈めた。2日の岡山戦で失敗していたエースは「FWが点を取らないと(チームの)状態は上がらない。貴重な得点になった」。だが、反撃はこの1点のみ。前節のG大阪戦同様、スペースの少ない中央からの突破を試みたが元清水のDF鈴木を中心とした守備にはね返された。秋葉監督は「外回しで前進できていたのに時間がなくなって焦りが出た。どう運ぶかを含め見直す」とビルドアップの方法を課題に挙げた。

 これで4戦勝ちなし(2分け2敗)と開幕連勝の勢いはしぼみつつある。26日のルヴァン杯・J3相模原戦以降は4月中旬まで公式戦8連戦が待つ。指揮官は「(中断の)10日間で全員の成長が必要」と危機感をあらわにし、立て直しを誓った。(武藤 瑞基)

 〇…J1初先発のMF西原源樹(18)は不発に終わった。守備では奮闘したものの、持ち味のドリブルで突破するシーンは少なく、シュートも0。「もっと自分の良さを出したかった」と抜てきに応えられず、唇をかんだ。試合後はU―20日本代表スペイン遠征に向けMF嶋本と共に慌ただしく移動。「(秋のU―20)W杯に生き残れるようにアピールしたい」と気持ちを切り替えた。

 清水・DF高橋祐治(育成時代から過ごした古巣相手に今季初先発)「育ててくれたクラブに勝ちたかった。悔し過ぎて(京都のサポーターに)あいさつに行けませんでした」