<明治安田J1:東京V2-1名古屋>◇15日◇第6節◇味スタ東京ヴェルディが今季ホームで初勝利を挙げた。FW山見大登、DF綱島悠斗のゴールで名古屋に2-1と逆転勝ちし、今季2勝目となった。一方の名古屋は泥沼の開幕6戦未勝利となり、引き分けが…

<明治安田J1:東京V2-1名古屋>◇15日◇第6節◇味スタ

東京ヴェルディが今季ホームで初勝利を挙げた。FW山見大登、DF綱島悠斗のゴールで名古屋に2-1と逆転勝ちし、今季2勝目となった。一方の名古屋は泥沼の開幕6戦未勝利となり、引き分けが導入される以前の1997年(平9)以来、27年ぶりの屈辱を味わった。

   ◇   ◇  ◇

ロッカールームには鬼がいた。1点リードされてのハーフタイム。「これはいつもの俺らじゃないよね」。限られた時間の中、城福監督は4つの場面を映像で見せ前半を振り返った。就任以降、訴え続けるボールを失った後の攻守の切り替え「リカバリー・パワー」について強調。全速力で戻り高い強度で戦う。そして選手に“カツ”を入れた。

とがったヴェルディ。後半のチームは見違えるように変わった。山見のゴールで追いつくと、CKから綱島が頭で合わせて勝ち越した。前半2対5だったシュート数は後半6対2と逆転。熱血指揮官は「(相手に)殴られて目が覚めるというのか、人がいいというのか、ピッチ内のリーダーがいないというべきか、課題です」。ハーフタイムに何を言ったのか?「そこはお察しください」と笑った。

2試合連続ゴールの綱島は「殴られて覚めるんじゃ良くない。やっぱり前半から相手をたたくつもりでいかないと」。ホーム初勝利の喜びもそこそこに反省した。昨季は16年ぶりJ1で最下位候補の下馬評を覆し6位フィニッシュ。そして「超野心的」な目標を掲げた2年目は苦戦が続く。「後半頭からの気迫とサッカーが前半から表現できれば、このチームはもっともっと上を目指せる」。“勝負の鬼”はそう言って目をぎらつかせた。【佐藤隆志】