◇アジアン&豪州ツアー共催◇ニュージーランドオープン by Sky Sport 最終日(2日)◇ミルブルックリゾート(…

石川遼は2025年の初戦をニュージーランドで戦った

◇アジアン&豪州ツアー共催◇ニュージーランドオープン by Sky Sport 最終日(2日)◇ミルブルックリゾート(ニュージーランド)◇6961yd(パー71)

オフの努力の成果と、急ピッチで取り組むべき課題がはっきりした。石川遼の2025年初戦は4日間を戦い抜きながら、決勝ラウンド最下位という結果に終わった。週末に「72」とオーバーパーを並べ、通算3アンダー。68位で初訪問のニュージーランドを去る。

最終日も惜しいパットから始まった。出だし1番(パー5)のバーディは、2オン成功後に2mのイーグルチャンスを外したもの。6番で5mを沈めて2つ目を奪った直後、ティショットを木々が生い茂る右サイドに曲げた7番でボギーを叩き、3パットを喫した9番で2つ目。日を追うごとに硬くなったグリーンになかなか対応できず、上がり3ホールで2ボギーを喫した。

最終日は3バーディ、4ボギー

スコアの伸ばし合いが展開された4日間、毎日2つ以上のボギーを記録した。直前に行ったのべ3週間のタイ合宿ではショット、ショートゲームともに打ち込みに多くの時間を割いた。「基礎的な部分、土台はだいぶ作れている感じはあったけれど、試合で優勝するために足りないところがたくさん。そこは悔しい。グリーンのスピードを合わせるだけではなく、ジャッジミスもあった」とゲーム感覚の欠如の影響は大きかった。

「ドライバーはほぼ言うことがないパフォーマンス」と、ショットの状態にも、キャロウェイの新シリーズから選んだ寛容性に長けたモデル「ELYTE X」にも太鼓判。ドロー軌道を描く弾道に納得の表情を何度も浮かべた。全ホールでパーオンに成功した初日の出来を振り返り、「自分がやりたいことができつつある」という手ごたえもある。

日本ツアー開幕まで残りわずか

国内ツアーは4月10日(木)に始まる「東建ホームメイトカップ」(三重・東建多度CC名古屋)でスタートする。石川が開幕前に他ツアーに出場したのは2021年以来、4年ぶりだった。「あと1カ月、時間は限られていますけど、気合いも入ります。今までと違ったシーズンオフを過ごせているのですごく楽しみ」と主戦場でのプレーを見据えた。

長い時間をかけて再構築したスイングはブラッシュアップを進めていく段階。「今まではシーズン中も、壊して、また作り直して、というのを5年間続けてきた。ことしは“いったん壊して”はやりたくない」。プロ19勝(通算20勝)のうち、5月までに優勝したのは最終日に「58」をたたき出した2010年「中日クラウンズ」だけ。「しっかり準備して、開幕から優勝できるようなゴルフを作っていきたい」。18年目のシーズンはスタートダッシュにも燃えている。(ニュージーランド・アロータウン/桂川洋一)