ようやくメジャーでの第1号を放ったキム・ヘソン。(C)Getty Images 豪快な一振りで待望の一発を放った。 現地…

ようやくメジャーでの第1号を放ったキム・ヘソン。(C)Getty Images

 豪快な一振りで待望の一発を放った。

 現地時間3月1日に米アリゾナ州グレンデールで行われたジャイアンツとのオープン戦に、ドジャースのキム・ヘソンが「8番・遊撃」として先発出場。5回の第2打席に今春初となるソロ本塁打を放った。

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 苦戦続きだった若武者が鬱憤を晴らす一撃を見舞った。韓国のKBOリーグでは、4年連続の3割超えを含む通算打率.304をマークし、俊足巧打のバッターとして期待を集めていたキム・ヘソンだったが、今春は「メジャーの壁」に苦戦。このジャイアンツ戦までオープン戦では、打率.071(14打数1安打)、出塁率.181、5三振と低空飛行が続いていた。

 一部でマイナーリーグでの調整の可能性が囁かれる“危機的状況”にあった26歳だったが、この日はアピールに成功した。1打席目に四球を選んで出塁すると、1点を追う5回1死無塁の状況で迎えた2打席目には、相手右腕メイソン・ブラックが投じたど真ん中への91.6マイル(約147.4キロ)の4シームを強振。かち上げた打球は瞬く間にレフト方向に伸び、フェンスを越えた。

 まさに好球必打。相手の失投ではあったものの、それをモノにしたのは、ここ数試合の極度の不振を考えれば、前向きな兆しと言えよう。

 ようやく存在感を放った名手の一打には、母国メディアも狂喜乱舞。日刊紙『朝鮮日報』は「最近3試合連続ノーヒットだったキム・ヘソンはついに沈黙を破った。『マイナーには行かない』という怒りの一発だ」とリポート。また、韓国のスポーツメディア『OSEN』も「これ以上に良いことはない」と強調。「打撃不振で心労が激しかったキム・ヘソンは落雷のようなホームランでようやく不振の呪縛から解き放たれようとしている」と、“らしさ”を取り戻した一打席を激賞した。

 今後もレギュラーシーズンの開幕に向け、キム・ヘソンの競争が続いていく。その中で26人のロースターに生き残れるか。大谷翔平に憧れ、スター軍団での成功を夢見て海を渡った若武者の挑戦を見守りたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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