U-20日本代表はU20アジアカップで準々決勝を突破し、年代別ワールドカップへの出場権を得た。一方で、続く試合では決勝…
U-20日本代表はU20アジアカップで準々決勝を突破し、年代別ワールドカップへの出場権を得た。一方で、続く試合では決勝進出を逃した。この大会で見えた「一筋の光明」とワールドカップ上位進出に向けての「今後の課題」について、サッカージャーナリスト後藤健生が現地リポート!
■「得点力不足」という現実
ただ、攻撃を繰り返しても、それが得点につながらないところが、今大会のU-20日本代表の苦戦の根本的な原因(後半に投入された大関友翔のシュートがクロスバーに当たるなど不運もあったが)。
痛恨の引き分けとなってしまったシリア戦でも日本はポゼッション、シュート数ともに相手を大きく上回っていた。また、韓国戦、イラン戦でも日本がボールを握って攻める時間が圧倒的に長かった。しかし、韓国戦もイラン戦も1点しか取れず、不用意な失点もあって、ともに引き分けに終わってしまったのだ(イラン戦は「PK戦勝利」であり、試合自体は引き分け)。
シリア戦、韓国戦、イラン戦。いずれかの試合でしっかりと点が取れていれば、途中でターンオーバーを使うこともできただろうし、延長戦で疲労を溜め込むこともなかったはずだ。
守りを固めてくる相手に対してどう崩して、どうやって得点につなげるのか…。そうした攻撃の組織を作れていなかった。それが今大会の日本チームだった。
■勝利したのは「1試合」のみ
それでも、試合を重ね、ともにプレーする時間が長くなるとともに、選手間の連係は良くなってチームは出来上がりつつあった。そのあたりは、選手のテクニック的な能力、あるいは選手の戦術理解や判断能力の高さによるものだった。
だが、本来なら大会開催前にそうした組織作りは終えておきたいところ。合同トレーニングの時間が少ないという難しさはあるだろうが、大会への準備という意味で残念な面が多かった。
そして、せっかくピッチ内でコミュニケーションをとることで連係が良くなってきたと思っていたら、準決勝では先発メンバーが大きく変わってしまった。
組織が出来上がっている完成度の高いチームなら、メンバーが大きく変わっても問題なくプレーできるが、今大会の日本はレギュラー組でも組織に問題があった。
U-20日本代表は中国・深センで5試合を戦って、勝利したのは初戦のタイ戦のみ。合計1勝3分1敗と得点7、失点5という成績で日程を終了した。この成績でU-20ワールドカップ出場権をしっかりと手にしたのだから、幸運だったというしかない。
9月開幕のワールドカップまでに少しでもチームの完成度を上げ、選手層を厚くしていってほしい。そして、ワールドカップでは、しっかりと準備を行って上位進出を目指してほしいものである。