年齢を重ねるとともに、肌が変化したり、体調を崩しやすくなったり、悩みが増えてきたと感じていたら、腸活を取り入れてみませんか?この記事では、老化予防と健康維持を叶える腸活メソッドをご紹介します。【関連記事】「脂質異常症」という症状をご存知で…

 年齢を重ねるとともに、肌が変化したり、体調を崩しやすくなったり、悩みが増えてきたと感じていたら、腸活を取り入れてみませんか?
この記事では、老化予防と健康維持を叶える腸活メソッドをご紹介します。

【関連記事】「脂質異常症」という症状をご存知ですか?

1.腸内環境の悪化が老化を招く

「腸活」という言葉は最近、耳にする機会が増えているかもしれません。腸内環境は腸内細菌のバランスによって決まりますが、年齢を重ねるとバランスが崩れ、悪玉菌が増えやすくなるとされています。この変化が、老化を招く原因となるのです。

1-1.高齢者に多い病気リスクが高まる
腸内環境が悪化すると、なぜ病気のリスクが高まるのでしょうか。

最近の研究で、高齢者の腸内では「トリメチルアミン」や「N8-アセチルスペルミジン」などの代謝物が多いということがわかってきました。

「トリメチルアミン」は、心血管疾患の発症のほか、アルツハイマー病やパーキンソン病、認知機能の低下への関与が報告されている代謝物。他方の「N8-アセチルスペルミジン」は、がんなどとの関連が報告されている代謝物です(※1)。

若いころは産生が抑えられていたこれらの代謝物の影響で、病気のリスクが高まるのです。

1-2.腸のバリア機能が低下する
腸内環境が悪化すると、腸管上皮バリア機能が弱まります。このバリア機能は病原体の侵入を防ぐ役割を果たしますが、高齢者の腸内環境ではこれが減弱しています(※1)。
その結果、自己免疫疾患やアレルギー、感染症などを発症しやすくなるのです。

2.若々しい腸を維持する腸活メソッド

腸内環境を整えることで、健康を保ち、加齢によるさまざまなリスクを軽減することができます。ここからは、若々しい腸を維持する腸活メソッドをご紹介します。

2-1.「腸活」におすすめの食品で善玉菌を増やす
腸内環境を整える基本は、腸内の善玉菌の割合を増やし、悪玉菌の割合を減らすこと。

善玉菌を増やすためにおすすめなのが乳酸菌です。ヨーグルトや味噌などの発酵食品を、毎日の食事に取り入れましょう。

また、オリゴ糖や食物繊維は、乳酸菌が腸内で働きやすくなる環境を整えてくれるので、一緒に摂取するといいでしょう。

2-2.規則正しい生活リズムを守る
腸内環境を整えるには、規則正しい生活リズムを守るのもポイントです。適度な運動と十分な睡眠、そして朝食を食べる習慣を身につけましょう。

これらの習慣は、便の排泄をサポートしてくれるので、腸を整えて、若々しさを維持するのに役立ちますよ。

2-3.漢方薬で体質改善をする
漢方薬のなかには、「血流をよくして低下した腸の働きを回復させる」「善玉菌を増やすことで腸管機能を改善する」などの働きを持った生薬を含むものもあります。

漢方薬を服用することで、腸内環境の根本改善を目指せます。

<腸活におすすめの漢方薬>
・大建中湯 (だいけんちゅうとう)
血流をよくしておなかを温め、腸の動きを活発にすることでおなかの張りに働きかける漢方薬。おなかが冷えて腸の働きが弱っている人におすすめです。

・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
からだの血流や水の代謝をよくして、便や汗などで不要物を体外へ排出するのを助ける漢方薬。おなかがぽっこり出ている、便通が悪い人におすすめです。

漢方薬を選ぶときは、その人の状態や体質に合ったものを選ぶことが重要です。漢方薬のことは、漢方薬の専門家に相談するのがおすすめ。「あんしん漢方」など漢方薬に特化したオンライン漢方サービスに、相談してみるのもいいでしょう。

3.腸活で未来を変えよう!

腸は健康と若さを保つための重要な臓器です。腸内環境を整えることで、老化予防や病気リスクの軽減が期待できます。今日から腸活を始め、未来の健康を手に入れましょう!

【参考文献】
(※1)吉本 誠・光山 英樹・吉田 健・小田巻 徹・肖 俊一 (2021)。高齢者型腸内細菌叢を持つ被験者において加齢関連疾患を促進する可能性のある濃縮代謝物。腸内微生物、13 (1)。https://doi.org/10.1080/19490976.2020.1865705

[文:あんしん漢方]

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あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ さなえ)

デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。