実戦デビューも果たし、メジャーリーグでの生き残りを争っているキム・ヘソン。(C)Getty Images 韓国球界の俊英…

実戦デビューも果たし、メジャーリーグでの生き残りを争っているキム・ヘソン。(C)Getty Images
韓国球界の俊英は、好待遇よりも刺激的な環境を求めた。
現地時間2月20日、韓国のYouTubeチャンネル『Off The TV』に出演したドジャースのキム・ヘソンは、今オフにKBOリーグの名門キウム・ヒーローズからメジャーリーグ移籍を叶えた交渉の舞台裏を告白した。
今オフにポスティングシステムを利用してのメジャーリーグ移籍を狙ったキム・ヘソンは、5年2800万ドル(約43億9600万円)を提示したエンゼルスをはじめとする他球団からの好オファーが舞い込んでいた中で、28、29年に球団オプションが付帯する3年総額1250万ドル(約19億6250万円)でドジャースとサインした。
好条件を提示されていた26歳は、米大手代理人事務所『CAA』からも「もうエンゼルスに行け」と推挙されていたという。「ドジャース、マリナーズ、エンゼルス、カブスからオファーは来ていました」と明かしたキム・ヘソンは、当時のやり取りを赤裸々に告白している。
「最後はエンゼルスとドジャースで悩みました。エージェントの立場は『エンゼルスに行きなさい』という感じでした。でも、僕はキウム・ヒーローズにいて、2019年と2020年に2回も韓国シリーズに行けた。その時の気持ちがかなり良かったんです。23年と24年はポストシーズンにすら行けなくて。だからそういう勝てるチームに行きたかった」
直近9年連続でポストシーズン進出を逃しているエンゼルスは、今まさに再建期にある。それだけに仮に移籍していれば、キム・ヘソンもおそらく出場機会は得られていたに違いない。
しかし、彼は純粋に野球人として、ワールドシリーズ連覇に向けて覇道を突き進むドジャースでのプレーを望んだ。「エンゼルスの方が条件はドジャースよりも良かった」と語るキム・ヘソンは、こうも続けている。
「ただ、その程度の差なら、もっと良いチーム、成績を出しているチームに行って、自分が頑張ればいいと感じました。エンゼルスとの契約にはマイナーリーグ拒否権も付いていたので、マイナーリーグに行かないという選択もできたと思います。でも、メジャーでダメならマイナーリーグに下がるのも正しいと思ったんです。なので、そこに重きは置いてなかった。とにかく最高のチームの一員になりたかったんです」
今後のキャリアを左右する一大決心だった。それでも「思い切って決めた」と語るキム・ヘソンの表情は充実感に溢れていた。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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