NBAのコミッショナーを務めるアダム・シルバーは2月16日(現地時間15日、日付は以下同)、『NBAオールスター2025』の…

 NBAのコミッショナーを務めるアダム・シルバーは2月16日(現地時間15日、日付は以下同)、『NBAオールスター2025』の会場で記者会見に応じ、現代のリーグにおける試合の在り方について言及した。

「今の試合の在り方はとても素晴らしいと思います。もちろん、試合に対して批評的であることは完全に正しいことですし、私にとって非常に役に立っています。そういった意見には細心の注意を払って耳を傾けています。今のリーグに改善の余地がないなどと言うつもりはありません。今後どのようなことができるか検討を続けますが、私は今の試合の在り方には満足しています」

 シルバーのこの発言は、15日に同じく記者会見に応じたドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)のコメントを受けてのものとされている。現地メディア『ClutchPoints』の記事によると、ドレイモンドは、多少の接触でファウルがコールされることのなかった一昔前を引き合いに出して、以下のように語ったという。

「試合からフィジカルの要素が抜き取られてしまっていて、僕にとってはつまらないものになった。バスケットボールから人間らしさが排除されている。僕は、このままでは(NBAが)素晴らしい商品にならないと思う」

 シルバーは、ドレイモンドの言う“一昔前”に言及した意見も述べている。25年前は「スラムダンクとフィジカルの争いばかり」という試合への不満を耳にしてきたと語ったシルバーは、「不満に対して過剰に反応しないコツを身につけました」と続けた。

 さらにシルバーは、フィジカル面の要素が減った理由は審判のコールではなく「3ポイントシュートの比重が上がったため」と説明。また、「長距離のシュートには高いスキルが必要」と現代バスケットボールが高いレベルにあることを改めて主張した。

 シルバーは、MVPを含むアワード受賞資格の変更やオールスターゲームのフォーマット見直しなど、コミッショナーとしてリーグの改善に向けた試行錯誤を続けている。会見で記者から「次にNBAのルールに変更を加えるとしたら何か」という問いを受けたシルバーは、冗談交じりに次のようにコメントしている。

「審判に対する文句をやめさせる、でしょうか」

 シルバーの取り組みによってフォーマットが変更され、史上初の4チームによるミニトーナメント形式となったオールスターゲームは、ウォリアーズの本拠地チェイス・センターで17日に開催される。