世界ラリー選手権(WRC)第2戦「ラリー・スウェーデン」が佳境を迎えるなか、過酷な雪上ステージでマシンが雪壁に衝突しコースアウトした一幕と救出シーンが脚光を浴びている。【映像】雪壁衝突→観客“神の手”発動の救出劇 「ラリー・スウェーデン」…

 世界ラリー選手権(WRC)第2戦「ラリー・スウェーデン」が佳境を迎えるなか、過酷な雪上ステージでマシンが雪壁に衝突しコースアウトした一幕と救出シーンが脚光を浴びている。

【映像】雪壁衝突→観客“神の手”発動の救出劇

 「ラリー・スウェーデン」は今季唯一のフルスノーラリー。白銀の世界に設置されたコースは積雪やアイスバーンで非常に滑りやすくなっているものの、平均速度は非常に高いラリーとして知られている。

 日本時間15日に行われたデイ3のSS10「サースジョリデン」も、天候は晴れていたものの、雪壁に囲まれたコースの路面は雪と氷に覆われていた。ここでWRC2カテゴリーのゲログ・リンナマエは、右コーナーでスピードを押さえきれず、マシンのリアを滑らせてしまう。GRヤリスはそのままアウト側の雪壁に衝突しながら、乗り越えてコース外へ出てしまった。

 そのままリタイアかと思われたリンナマエだったが、そこは長い歴史と伝統を誇る欧州のラリーである。コース脇にいたギャラリーたちが一斉にヤリスを取り囲み、コース内へ押し戻してくれる姿が映像に収められている。

 このレギュレーションでは裁かれないファジーな部分について、ラリーファンの間では「妖精さんが助けてくれた」ということで、暗黙の了解で許されている。今回もリンナマエは命拾いした形でステージをフィニッシュしている。

 また、その存在を知っている視聴者からは、「妖精さん登場」「妖精さんがいっぱい」「妖精さんの出番や」「日本で妖精さんになりたい」などと妖精を応援するコメントが並んだ。なお、解説のピエール北川氏によれば、昨年同箇所でトヨタの勝田貴元もコースアウトしているが、この時は運が悪く妖精さんが周囲におらず、コース復帰することが叶わなかったとのことだ。

(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2025』/(C)WRC)