【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆血統で振り返る東京新聞杯【Pick Up】ウォーターリヒ…

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆血統で振り返る東京新聞杯

【Pick Up】ウォーターリヒト:1着

 父ドレフォンは現役時代、アメリカでBCスプリント(G1・ダ1200m)など3つのG1を制覇しました。種牡馬としては幅広い距離で活躍馬を出しており、スプリント専用種牡馬ではありません。ワープスピードのようなステイヤーも出しています。

 芝とダートの勝利数の割合は約1対4で、圧倒的にダートが優勢です。ただ、JRAの重賞勝ち馬4頭のうち、ジオグリフ(皐月賞、札幌2歳S)、デシエルト(中日新聞杯)、そして今回勝ったウォーターリヒトと、3頭が芝重賞の勝ち馬です。

 ウォーターリヒトはウォーターナビレラ(ファンタジーS、桜花賞2着)を生産した浦河町の伏木田牧場で誕生しました。母ウォーターピオニーは現役時代に3勝(芝1勝、ダート2勝)を挙げた馬で、クイーンSを勝ったレッドアネモスの全姉にあたる良血。「ドレフォン×ヴィクトワールピサ」の組み合わせは4頭中3頭が勝ち上がる好パターンです。

 芝向きのドレフォン産駒は、割合として決して多くはないのですが、イクイノックスを皐月賞で破ったジオグリフ、2025年の芝中距離路線で大きな飛躍が期待されるデシエルト、オーストラリアのメルボルンCで2着と健闘したワープスピードなど、能力の上限の高さを感じさせる馬が目立ちます。ウォーターリヒトも芝マイル戦線で大暴れすることでしょう。

◆血統で振り返るきさらぎ賞

【Pick Up】サトノシャイニング:1着

 2024年に初のチャンピオンサイアーとなったキズナは、2025年も引き続き首位を走っています。現3歳の重賞勝ち馬は、マジックサンズ(札幌2歳S)、ブラウンラチェット(アルテミスS)、エリキング(京都2歳S)、リラエンブレム(シンザン記念)、そしてサトノシャイニングと5頭目。

 母スウィーティーガールは南米アルゼンチンでサンイシドロポトランカス賞(G1・芝1600m)を制覇しました。前走の東京スポーツ杯2歳Sは、勝ったクロワデュノールから3/4馬身差の2着。スローのマイペースで逃げられた利はあったものの、スタート直後に落鉄した不利を考えれば能力の高さは疑いようがなく、後続に3馬身差をつけた今回のレース内容は、春のクラシックレースでも十分通用すると思わせるものでした。

 母が異質なアルゼンチン血統だけに、過去のキズナ産駒と比較できる部分が少ないのですが、2代母サンティアガは、近い世代にデピュティミニスター、リローンチ、ミスタープロスペクターを抱えているので、ゴーストザッパーと配合構成がよく似ています。「キズナ×ゴーストザッパー」といえば、3歳牝馬で現3戦2勝のゴーソーファーがいます。母スウィーティーガールの血はパワー寄りですが、自身が芝1600mのG1を勝っているので問題ないのでしょう。ラストに繰り出す優れた切れ味は、さらなる強敵相手と戦う際に大きな武器となります。