2月7日(現地時間6日、日付は以下同)、NBAは2024-25シーズンのトレードデッドラインを迎えた。期限間際まで様々なトレ…

 2月7日(現地時間6日、日付は以下同)、NBAは2024-25シーズンのトレードデッドラインを迎えた。期限間際まで様々なトレードが行われたが、中でもデニス・シュルーダーはトレードデッドライン間際に2度にわたりチームから放出されることとなった。

 ブルックリン・ネッツの一員として今シーズンをスタートしたシュルーダーだが、12月のトレードでゴールデンステイト・ウォリアーズに移籍。移籍直後からウォリアーズのキープレイヤーとして着実なプレーを見せていたが、今月6日に行われたジミー・バトラー(ウォリアーズ)やアンドリュー・ウィギンズ(マイアミ・ヒート)が絡む4チーム間トレードでユタ・ジャズに放出された。さらに翌7日のトレードで、デトロイト・ピストンズへの加入が決まった。

 今シーズンに限らず、シーズン開幕前やトレードデッドライン間際の移籍市場は時として本人も困惑するほどの唐突なタイミングで行われる。昨シーズン、ダラス・マーベリックスをNBAファイナルへ導いたルカ・ドンチッチでさえ、急なトレードで放出された。現地メディア『ESPN』によれば、シュルーダーはNBAのトレード市場について次のようにコメントしたという。

「ルカ・ドンチッチのような5回もNBAファースト・チームに選出されているオールスター選手でさえ、トレードに出されてしまう。これからは、今までよりもさらにクレイジーなことが起きるだろう。彼ほどの選手が放出されるんだから、誰も安全ではないね。(ステフィン・)カリーでさえわからないよ。クソみたいなビジネスだ」

 シュルーダーは続けて、それ相応の金額を得ていることについては断りを入れた上で、移籍市場における選手の扱いを「まるで現代の奴隷制度」と揶揄した。

「もちろん僕たちは大金をもらっているし、そのお金で家族を養えているのは間違いない。でも、チームから突然『明日からここに来なくて良い。お前はあそこへ行くんだ』と通告されると、その通りに動かなければならない。自分の働く場所を選ぶ権利が完全に委ねられてしまうんだ。少しは変える必要があると思う」

 奇しくも、このコメントはシュルーダーがウォリアーズから放出される前に発せられたものである。シュルーダーは今シーズンのトレードによって、東海岸のニューヨークから西海岸のサンフランシスコに移り、ユタへの放出を挟み中西部のデトロイトで過ごすことが決まった。自らの身を以てトレード市場が選手に及ぼす影響を示すこととなったシュルーダーだが、まずは新天地ピストンズでの活躍を願うばかりである。

 ピストンズは8日、ホームでフィラデルフィア・セブンティシクサーズと対戦する。