ドジャースが昨季33セーブの抑え右腕カービー・イェイツ投手(37=レンジャーズFA)と契約に合意したと28日(日本時間29日)、MLB公式サイトが伝えた。契約は1年1300万ドル(約20億2000万円)で出来高払いが付く。今オフは既に前ロッ…

ドジャースが昨季33セーブの抑え右腕カービー・イェイツ投手(37=レンジャーズFA)と契約に合意したと28日(日本時間29日)、MLB公式サイトが伝えた。契約は1年1300万ドル(約20億2000万円)で出来高払いが付く。今オフは既に前ロッテの佐々木朗希だけでなく、サイ・ヤング賞投手のスネル、昨季22セーブのスコットらも補強。あまりの金満補強にヤンキースのオーナーが反感をあらわにしたが、ド軍のGMは「構わない」と話すなど、ワールドシリーズ連覇へまい進する意向だ。

   ◇   ◇   ◇

今や「悪の帝国」は東海岸から西海岸に移ったようだ。ドジャースは昨季不安を露呈していたブルペンに、昨季33セーブの抑え右腕イェイツを追加。契約は出来高払いも加えると1400万ドル(約21億7000万円)。既に同じナ・リーグ西地区のライバル、パドレスから昨季22セーブの「大谷キラー」スコットを4年7200万ドル(約112億円)で獲得していた。これで左右の抑え候補を抱えた。

今オフは先発候補には20球団の争奪戦となった佐々木が加わり、サイ・ヤング賞左腕のスネルは5年1億8200万ドル(約282億円)で加えている。内野には韓国から金慧成、外野にはジャイアンツからコンフォートを獲得済みで、FAとなったテオスカー・ヘルナンデスとも3年6600万ドル(約102億円)で再契約。今季のぜいたく税対象総年俸は3億8860万ドル(約602億円)に達し、2位フィリーズの3億780万ドル(約477億円)に大差をつけている。

あまりの金満補強に、ヤンキースのハル・スタインブレナー・オーナーが反感を示した。ニューヨークのテレビ、YESネットワークで「ほとんどの球団オーナーに、彼らがやっていることをやれるかといったら難しい。あれだけ資金を投じて、結果につながるかね。シーズンは長いし、ポストシーズンはどんなことも起こり得る。これまで何度も予想外の結末を見てきた」と発言した。

ド軍のゴームズGMは批判を意に介さない。ポッドキャスト番組で「私たちはチームを可能な限り強化することに集中し、その責務を負っている。もしそれが他球団の反感を買っているのなら、それで構わない。私たちのファンがとても喜んでいることの証しだから」。98~00年にヤ軍がワールドシリーズを3連覇。02年オフに同地区のライバル、レッドソックスのルキーノ社長は金満補強を繰り返すヤ軍を「悪の帝国」と呼んだ。ニューヨークポスト紙電子版は「悪の帝国2・0?」と、ヤ軍がド軍をやっかむ新時代を描写した。