文字通り敵なしの強さを誇る井上。その凄みを名伯楽が語った。(C)Lemino/SECOND CAREER いまやボクシン…

文字通り敵なしの強さを誇る井上。その凄みを名伯楽が語った。(C)Lemino/SECOND CAREER
いまやボクシング界において「モンスター」の異名を持つ日本人を知らぬ人はいない。プロボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)である。
プロキャリア29戦無敗、26KOという文字通り敵なしの強さを誇る井上は4階級制覇や世界戦24連勝など数々の偉業を達成。各国メディアが作成するパウンド・フォー・パウンドでも1位争いの常連となり、声価は高まる一方である。
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そんな井上を「モンスター」たらしめるのは図抜けたパワー。そう論じる者は少なくない。確かに軽量級の選手では異例のKO率89.66%を誇るパンチの強さは観る者を感嘆とさせ、時に受けるライバルの意識をも飛ばす。特筆すべき彼の武器である。
ただ、モンスターたる所以はそれだけではない。日々の鍛錬の裏打ちされた圧倒的な技術力と、相手と戦況に応じてスタイルを変化させるボクシングIQの高さこそ、彼が群雄割拠の業界で異彩を放つ要員の一つと言えよう。
実際、井上を目の当たりにし、彼が「パワーだけではない」と論じる関係者もいる。英国人トレーナーのジョー・ギャラガー氏だ。数多の名手たちを手塩に掛けてきた名指導者は、英国版『Yahoo』のインタビューで日本の絶対王者の持つ凄みを「あの子は別格だ」と語っている。
「私はコーチとして、過去にワシリー・ロマチェンコ、アンドレ・ウォード、カネロ・アルバレスなど、非常に優れたファイターたちと戦ってきた。その上で言わせてもらうが、イノウエはまさにそのレベルだ」
22年12月に有明アリーナで対戦したポール・バトラー(英国)もギャラガー氏の育てた名手の一人だ。しかし、徹底した守戦を敷いた彼でさえも、当時バンタム級だった井上に11回TKOで屈した。
自信があった愛弟子の守備を打ち崩されたのは、小さくない衝撃でもあった。ギャラガー氏は、レジェンドたちとの比較とともに、こう続けている。
「忘れないでほしいのは、イノウエはパワーだけじゃないということだ。あのパワーを支えるボクシングの技術に恵まれているということなんだ。彼は本当に何でもできる。一芸だけに秀でた選手ではない。それでいて、模範的なプロでもある。静かで行儀が良い。
私はいつも自分の選手たちにこう言っている。『わざわざテーブルをひっくり返す必要はない。世界最高の選手、オレクサンドル・ウシク、ワシリー・ロマチェンコ、カネロ、そしてイノウエの中で、注目を集めるために他人の悪口を言うやつはいるか? 答えはノーだ。彼らは自分の腕っぷしで語る。本物のファイターは常にそうする』とね」
リング上の技術だけでなく、図抜けた精神力も持っている。名伯楽をして「本物のファイター」と言わしめる井上は、やはり普通ではない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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