NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25ディビジョン3 第4節2025年1月19日(日)13:00 Balcom BMW Stadium (広島県)マツダスカイアクティブズ広島 vs ヤクルトレビンズ戸田ヤクルトレビンズ戸田(D3…

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25
ディビジョン3 第4節
2025年1月19日(日)13:00 Balcom BMW Stadium (広島県)

マツダスカイアクティブズ広島 vs ヤクルトレビンズ戸田

ヤクルトレビンズ戸田(D3)


リーグワンに上がって、簡単にトライが取れなくなった。だから今が楽しいと古屋篤史選手は言う

正直、体は満身創痍だ。最前線における激戦のダメージは年々蓄積している。それでもフォワードとして体を張り続けている。このチームの3番というポジションをずっと守り続けてきた使命感がそうさせている。

ヤクルトレビンズ戸田(以下、L戸田)のプロップ、古屋篤史は30歳を過ぎても第一線でプレーできる喜びをかみ締めている。

「この年になるとラグビーを辞めていく同期も多いんです。家庭の事情で辞めていった同期もいるし、草ラグビーをやっていた人たちも30歳を区切りにすることが多い。『そういう人たちのぶんも頑張ろうかな』と、ふと思うんです。『自分がいるレビンズはこんなに強くなっているんだぞ』というのを見せたいじゃないですか」

社会人になりたてのころは楽しくラグビーを続けられればいいやと思っていた。それが、L戸田がトップイーストリーグで優勝争いができるようになってから考えが変わった。ずっと応援してもらっている人たちに恩返しをするには「優勝しかないだろ」と思えたからだ。そうして今季、リーグワンの舞台までたどり着いた。

それでも、現役引退は常に考えている。ずっと考えてはいるが、シーズンが全部終わったときに「もう一度やってみようかな」という思いが込み上げてくる。

「勝つとやっぱり楽しいので、辞められないんです。『こんな年齢になって、ラグビーを純粋に楽しめる仲間たちと本気でラグビーに向き合えていること自体、すごく幸せなことだよな』と思っちゃうんです。監督には冗談半分で『今年引退させてください』と言っているんですけど、結局は継続している。その繰り返しなんです」

今季、またラグビーを辞められない理由が増えた。初参戦したリーグワンの舞台が楽し過ぎるのだ。

「昨季までのトップイーストリーグだと相手ゴール前に侵入したとき、正直、フォワードの僕がボールをピックしたら結構な本数のトライが取れていたんです。それがリーグワンに上がってからは一切なくなりました。楽しいんですよね、それが。これがリーグワンか、と。やっぱり上には上がいるんだなと、ワクワクが止まらないんです」

古屋は、首位に立つマツダスカイアクティブズ広島と戦う今節もラグビーを全力で楽しむ。そして最前線で荒々しく表現する。レビンズはこんなに強いんだぞ、と。

(鈴木康浩)