まさか大和田、おまえもか…!?    1.1日本武道館大会での“OZAWAショック”の興奮冷めやらぬ1月2日、新宿FACEで行われたプロレスリング・ノア『NEW YEAR REBOOT 2025』。昨年のOZAWAに続き、若手の大和田侑ま…

 まさか大和田、おまえもか…!?   

 1.1日本武道館大会での“OZAWAショック”の興奮冷めやらぬ1月2日、新宿FACEで行われたプロレスリング・ノア『NEW YEAR REBOOT 2025』。昨年のOZAWAに続き、若手の大和田侑までもがまさかのTEAM2000X入りをはたすなど、新春のNOAHを揺るがす事件が次々と起こった。

 衝撃の伏線は第2試合から始まった。8チーム参加の「ノア・ザ・タッグランブル」。新春らしいタッグによる時間差バトルロイヤルで、“NOAHの象徴”丸藤正道が若手の大和田侑を率いて登場。NOAHの“歴史”と“未来”の合体に大きな声援が送られたが、その大和田の様子がおかしい。丸藤が潮崎豪に不知火を決めてフォールの体勢に入ると、大和田が丸藤を起き上がらせそのままトップロープ越しに場外に投げ落としてしまったのだ。

 これによって丸藤&大和田は失格。丸藤はエプロンに立ち怒りの声を上げるが、大和田はドロップキックで再びリング下に叩き落とし憮然とした表情で控室へと消えていった。

 この謎の造反の2試合後、第4試合のオモス&ジャック・モリス& X vsイホ・デ・ドクトル・ワグナーJr. & ガレノ・デル・マル&サクソン・ハックスリーの6人タッグマッチ。前夜の1.1日本武道館で丸藤&杉浦貴からGHCタッグ王座を奪取したWWEの大巨人オモスとジャック・モリスが“X”を率いて登場。そのXが、ランブルで大先輩の丸藤を裏切った大和田侑だった。

 試合はオモスがダブルチョークスラムでガレノから勝利。試合後のバックステージでは、大和田が「俺はな、清宮のことがすっと大嫌いだったんだよ! OZAWAが言ってる暴露は全部真実なんだよ。だから俺はOZAWAを支持してきた。今日から俺もTEAM2000Xだ!」と叫び、「あとな、NOAH道場、クソくらえ!」と、NOAHの聖域である道場までも否定。OZAWAに続き、NOAHの若手の叛乱が止まらない状況となってきた。

 そして迎えたメインイベント、OZAWA&ダガvs清宮海斗&拳王。前夜、衝撃のGHCヘビー級王座奪取を成し遂げ時の人となったOZAWAが、因縁の清宮、そして1.11後楽園でシングルで対戦が決まっている拳王とタッグマッチで激突。OZAWAのセコンドには、大和田もしっかりとついている。

 OZAWAはこの日も序盤は薄ら笑いでのらりくらりと清宮&拳王を気勢をそいでいったかと思えば、打点の高いミサイルキックや旋風脚などの超絶美技で場内を沸かせる。

 そして清宮を下したリアルレベル(ワンステップ式フェニックススプラッシュ)は拳王に読まれるも、空中で軌道修正してマットに着地。すぐさまその場跳びシューティングスタープレスを決め、拳王の首筋を舐めてからハイアングルのドロップキック。半ばグロッギー状態の拳王を圧倒した上でトドメは刺さず、「また11日、遊ぼうな」と言ってあえてフォールにいかずにダガにタッチする余裕を見せた。

 最後こそ拳王が一瞬の隙をついてダガをスモールパッケージホールドで丸め込んで勝利したが、試合を支配していたのはOZAWA組のほう。試合後はすかさず、大和田も含めたTEAM2000X総出で拳王を袋叩きにした。

 そこに現れたのが前夜、拳王と対戦したKENTAだ。KENTAは大歓声の中、TEAM2000Xを蹴散らし拳王を救出。そしてマイクを握ると「拳王、来ちゃった」と、1.1日本武道館前からラブコールを送り続けていた拳王に対し語り始めると、「でもな、おまえに言われたから俺は来たんじゃないぞ。自分の意志でこのリングに来たんだよ」と、自らのスタンスを明確にし、もう一度言うと、俺はいつでも準備はできてる」と宣言した。

 これを受けて拳王も「KENTA!ありがとう。もちろん、俺もわかっているよ。おまえの意志でここNOAHに再びやってきたこと。おまえもまだNOAHの遺伝子がめちゃくちゃ残ってるみたいだな」と、“想い人”の登場を歓迎。

 そして興奮のあまり「2025年、プロレスリング・ノア25周年イヤーだ」と言うところを、何度も「二十五十周年」と言い間違えて、KENTAに「そこ、大事なところだぞ!」とツッコまれながらも「25周年イヤーだ。俺がテメーに力を借りたい時、いつでもこのNOAHのリングに上がってくれ、よろしく!」と手を差し伸べると、KENTAもそれに応えてガッチリと握手。

 “OZAWAショック”に揺れるNOAHマットに、KENTAの帰還、定期参戦が決定的となり、頼もしい援軍を得ることとなった。

 またこの日は、DDTの遠藤哲哉がNOAHへの継続参戦を宣言。そして“最も愛された外国人レスラー”イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.が、1.11後楽園大会を最後に「メキシコに帰って充電するため」NOAHマットを離れることを明かした。

 新年から大きく動き出した2025年のプロレスリング・ノア。旗揚げ25周年イヤーのスタートで、あらたな胎動が確かに聞こえた。

文/堀江ガンツ