銀行員時代の貯金を切り崩し生活…オフには宝くじ販売のバイト 台湾プロ野球・楽天モンキーズのチア「楽天ガールズ」には異色の経歴を持つメンバーがいる。味全ドラゴンズのチアを経て2024年に加入した梔梔(ジジ)の前職は銀行員。総勢36人の中でも異…
銀行員時代の貯金を切り崩し生活…オフには宝くじ販売のバイト
台湾プロ野球・楽天モンキーズのチア「楽天ガールズ」には異色の経歴を持つメンバーがいる。味全ドラゴンズのチアを経て2024年に加入した梔梔(ジジ)の前職は銀行員。総勢36人の中でも異彩を放っている。
勤務していた銀行が、中信兄弟の親会社だったこともあり、よく球場に足を運び試合を観戦していた。パフォーマンスをすることが好きで、ずっとステージに立つことに憧れていたジジは、球場で目にしたチアの姿を見て夢を諦められず、オーディション挑戦を決めた。「友達もステージに上がることに憧れていて、先にチアになりました。その友達の勧めもあり、オーディションを受けました」と明かす。
夢だったとはいえ、安定した収入を得られる銀行を辞めることは勇気が必要だった。「チアを始めたばかりの頃は、経済面は不安定で生活は厳しかったです」。銀行員時代の貯金が頼りで、オフシーズンは宝くじを販売するアルバイトで収入を得ていた。
憧れはあったものの、ダンス経験はゼロ。「みんなで一緒にダンスをするときも、他の人と比べて時間がかかります。振り付けを覚えるのも得意ではないし、大変でした」と不安な日々が続いた。それでも味全のチア「ドラゴンビューティーズ」として3年間経験を積み、更なる飛躍を目指して2024年シーズンから「楽天ガールズ」に加入した。
憧れの楽天チアに入団…日本への思いも明かす「どこにでも行きたい」
「台湾プロ野球のチアと言えば『楽天ガールズ』というイメージがありました。レベルが高くて、それぞれ個性があり得意分野を持っている。いろいろなテレビ番組にも出演しています。自分もいつか『楽天ガールズ』になりたいと思っていました」
チア以外にもYouTube番組の司会を務めるなど活躍の場を広げており、今後もテレビ番組やイベントのMCに挑戦していきたいと目標を掲げる。また、日本が大好きだと話し「日本だったらどこにでも行きたい」と声を弾ませる。
「日本のご飯、特にお刺身が好きです。買い物もします。あと、着物を着たことがないので、体験してみたいです」
銀行員からチアに、そしていつか加入したいと思っていた「楽天ガールズ」の一員になり、着実に夢を叶えてきたジジ。今シーズンもファンと共に、チームの戦いを後押しする。(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)