今週は中山競馬場でホープフルS(芝2000m)が行われる。2017年よりGIに昇格したことで、皐月賞をはじめとしたクラシック戦線との結びつきが強くなった。ここでは、過去10年データからGI昇格後の2017年以降を参照。クロワデュノールとジェ…

今週は中山競馬場でホープフルS(芝2000m)が行われる。2017年よりGIに昇格したことで、皐月賞をはじめとしたクラシック戦線との結びつきが強くなった。

ここでは、過去10年データからGI昇格後の2017年以降を参照。クロワデュノールとジェットマグナムにフォーカスしたデータを取り上げる。

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■クロワデュノールに「2.2.0.0」の鉄板級データ

前走東スポ杯2歳Sはデビュー当時との比較でプラス24キロの馬体重増。緩さすら感じる仕上がりで勝ち切ったのがクロワデュノールだ。大幅なボリュームアップをものともせず、好位から上がり3F33秒3の切れ味を披露。初の中山かつ2000m替わりだが、データはどのような結論を下したのか?

・前走京都or東京の重賞勝ちの関西馬【2.2.0.0】

4頭すべてが連対圏を確保。コントレイルにダノンザキッド、距離不安から4番人気にとどまったジャンダルムもきっちり上位入線をはたしており、まさに“鉄板級”のデータだ。

イクイノックスと同じくキタサンブラックを父に持つクロワデュノール。馬体重500キロ超えに到達したところをみると、大型馬としてならしたキタサンブラックの血を色濃く受け継いでいる印象を受ける。同馬の姉・アースライズはフラワーカップ2着、マーメイドS3着と右回りの小回りコースで好走。中山への舞台替わりはむしろプラスに働く可能性が高い。

■ジェットマグナムにのしかかる【0.0.1.13】

同じ2勝馬でも、ジェットマグナムにはマイナスデータが浮上。中山芝2000mの前走芙蓉Sは好位から抜け出し快勝。コース実績は大きなアドバンテージと言えるが、今回はローテーションがネックとなる。

・前走中山芝2000m組【0.0.1.13】

該当馬14頭のうち連対馬はゼロ。このなかには1番人気5着のミッキーカプチーノも含まれており、GI昇格後のホープフルSにおいて前走中山芝2000m組は不振を極めているのだ。

好走を阻む鬼門データに挑むジェットマグナム。前走時に戦った相手や勝ち時計も強調できるものではなく、メンバー強化のここは“消し”の判断を下したい。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。