第15回全国高等学校選抜スポーツクライミング選手権大会が21、22日、埼玉県の加須市民体育館で行われ、全国の高校生クライマーがリード競技で個人、団体の優勝を懸けて争った。個人の女子は大阪府立東百舌鳥高校2年の小田菜摘、男子は神奈川県立鎌倉…


 第15回全国高等学校選抜スポーツクライミング選手権大会が21、22日、埼玉県の加須市民体育館で行われ、全国の高校生クライマーがリード競技で個人、団体の優勝を懸けて争った。個人の女子は大阪府立東百舌鳥高校2年の小田菜摘、男子は神奈川県立鎌倉高校1年の濱田琉誠が1位で終え、ユースの日本選手権と世界選手権の両方で優勝経験を持つ2人が高校生の頂点に立った。

 2本のルートを登る予選には昨年の男女192人を超える218人が出場。女子は麦島心花(愛知・中部大学春日丘1年)が1位、男子は濱田に加えて和田樹怜(高知・県立高知追手前3年)、佐々木玲偉(福島・福島成蹊2年)が両ルートを完登して首位タイで通過した。前回大会はなかった準決勝には男女26人ずつが進出。麦島と濱田が首位をキープし、男子首位タイだった和田は11位に甘んじて8位までが進める決勝を逃した。

予選、準決勝で女子の単独首位に立った麦島

 女子決勝は予選21位から準決勝2位へと順位を上げていた小田が完登目前まで到達。村越佳歩(茨城・県立竹園2年)に並ぶ高度39+をマークし、準決勝順位へのカウントバックで首位に立った。1年生ながら首位を保っていた麦島は惜しくも38+で小田の記録に届かず。昨年2位だった小田の初優勝が決まった。大会2連勝中だった永嶋美智華(静岡・県立静岡西3年)は6位にとどまり、3連覇はならなかった。

女子優勝の小田

 男子は濱田が最後まで首位を守り切った。濱田は女子決勝と同様に壁から壁へと移動する“渡り”が設けられた中間部をこなすと、安定した動きで終盤へ。2位の佐々木らに3手差をつける高度34+で大会初出場初優勝を飾った。

男子優勝の濱田

 同一校2人の順位に応じて優勝を決める団体は、個人6位の永嶋(3年)、個人42位の伊藤未唄(1年)による県立静岡西高校が女子1位、個人6位の杉本侑翼(3年)、個人9位の小林隼翔(2年)による近畿大学工業高等専門学校(三重)が男子1位に入った。

<個人表彰台>

【女子】


1位:小田 菜摘(大阪・府立東百舌鳥2年)/39+
2位:村越 佳歩(茨城・県立竹園2年)/39+
3位:麦島 心花(愛知・中部大学春日丘1年)/38+
4位:山田 泉都(長野・長野県松本美須々ヶ丘2年)/37+
5位:抜井 美緒(奈良・県立香芝3年)/35+
6位:永嶋 美智華(静岡・県立静岡西3年)/34
7位:狩野 凪(静岡・浜松学芸1年)/27
8位:仲田 永和子(神奈川・県立鶴嶺2年)/16

【男子】


1位:濱田 琉誠(神奈川・県立鎌倉1年)/34+
2位:藏敷 慎人(大阪・箕面自由学園3年)/31+
3位:佐々木 玲偉(福島・福島成蹊2年)/31+
4位:田渕 幹規(大阪・上宮2年)/31+
5位:荒川 翔哉(北海道・北海道札幌白石2年)/31
6位:杉本 侑翼(三重・近畿大学工業高等専門学校3年)/30+
7位:山根 柊馬(鳥取・県立米子西3年)/21+
8位:本明 佳(岩手・県立水沢2年)/12

※左から順位、氏名、都道府県、高校名、学年、成績(到達高度)
※高度が同じ場合は前ラウンドの成績を適用するカウントバックで順位を決定

<団体優勝>

【男子】
近畿大学工業高等専門学校(三重県)
[杉本 侑翼(3年)個人6位/小林 隼翔(2年)個人9位]

【女子】
県立静岡西高校(静岡県)
[永嶋 美智華(3年)個人6位/伊藤 未唄(1年)個人42位]

CREDITS

編集部 /

写真

窪田亮

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