今年、大阪薫英女学院高校(大阪府)のエースとして奮闘しているのが三輪美良々(2年生)だ。 三輪は昨年の「ウインターカップ20…
今年、大阪薫英女学院高校(大阪府)のエースとして奮闘しているのが三輪美良々(2年生)だ。
三輪は昨年の「ウインターカップ2023」には唯一の1年生としてスターターに名を連ねた選手。今年はその経験を生かしてチームの大黒柱としての活躍が期待されていて、三輪本人も「(昨年は)スタート5人中4人が3年生だったので、ずっと頼ってしまっていましたが、今年のチームではエースとしてやっていかないといけないと新チームの(活動が本格的に始まった)頃から思っていました」と、言う。
そういった思いがプレーにもつながっているのだろう。エースとしての自覚を感じさせるような力強さや粘り強いプレーといったものを随所に見せてきた。
だが、「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」では自身のコンディション不良やケガが影響し、後にベスト8となる聖和学園高校(宮城県)の前に2回戦で惜敗(72−79)。三輪自身も29分弱の出場でリバウンドは13本を奪ったものの、得点は9点に留まった。
しかし、コンディションが夏より上がった状態で臨んだ「U18日清食品トップリーグ」ではチームの順位は8位中7位ではあったが、個人成績では1試合平均で16.4得点(ランキング6位)、9.4リバウンド(同6位)という数字を残す。三輪自身も「チームを引っ張って全国制覇できるようなプレーヤーになるために、たくさん経験が積めたのかなと思います」と、トップリーグを振り返った。また、“たくさんの経験”については、「リバウンドはこれまでに続いてずっと飛び込みができていると思うし、インサイドの強いプレーも増えてきたのかなと思います。そのインサイドのプレーから(悪い)流れ断ち切るということも少しずつできてきていると感じています」と、教えてくれた。
今年の大阪薫英女学院は下級生が主力に多いが、三輪は「3年生にとっては最後の大会。その中で私たちがコートに立たせてもらっている責任があるので、そこで全力のプレーが出せないというのは、ほんまに責任逃れなのかなと思っています。自分の全力を出し切れるように。試合では終始インサイドで強く、流れを持ってこられるプレーをし続けて、勝ち切りたいと思います」と、強い意志をのぞかせる。
覚悟をもって戦ってきた1年間。頼もしい2年生エースは冬の舞台でこの1年の集大成を見せる。
文=田島早苗