IFSC(国際スポーツクライミング連盟)は2025年シーズンからボルダーの国際大会ルールを変更する。ポイント制を導入し、決勝進出人数を8人に増やす。JMSCA(日本山岳・スポーツクライミング協会)が12日、オンラインによるメディアブリーフ…


 IFSC(国際スポーツクライミング連盟)は2025年シーズンからボルダーの国際大会ルールを変更する。ポイント制を導入し、決勝進出人数を8人に増やす。JMSCA(日本山岳・スポーツクライミング協会)が12日、オンラインによるメディアブリーフィングを開き、日本代表の安井博志ヘッドコーチが概要を説明した。

 これまでは課題の完登数が最も重要だったが、合計ポイント数で順位を決める。選手は各課題でゾーンに達すると10ポイント、完登すると25ポイントを獲得する。アテンプトを失敗するごとに0.1ポイントが減点される。予選は5課題で最大125ポイント、準決勝と決勝は4課題で最大100ポイント。ポイント制はパリ五輪で実施されたボルダー&リード種目で採用されていた。ゾーンの数自体はボルダー単種目のフォーマットとしては変わらずに各課題1つ。パリ五輪では各課題2つだった。

 安井ヘッドコーチは「今までは『完登』がすべてにおいて有利だったが、満遍なくいろいろな課題でポイントを稼いだ選手が上位に来る可能性が出てくる。完登の価値が下がる可能性もある」とコメントした。例えば1完登1ゾーンの選手と0完登3ゾーンの選手では、現行ルールでは完登数の多い前者が上位だったが、新ルールではアテンプトのミスがなかった場合、前者が25ポイント、後者が30ポイントでポイント数の多い後者が上位となる。

 また、決勝進出人数は6人から8人へと変更される。決勝は1人ずつ競技を行っていたが、こちらもパリ五輪と同様に一部では2人の選手が同時に別の課題にトライする。JMSCAが2025年2月に開催するボルダージャパンカップで新ルールを採用するかは協議中。

 2025年のクライミングワールドカップは、前年の世界ランキング上位10人が持つ優先出場権、いわゆるIFSC枠の撤廃や、国別出場枠数の変更もすでに決まっている。

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