“後払い”の形で多くの選手と契約を結ぶドジャース ドジャースは11月30日(日本時間12月1日)、ブレイク・スネル投手と5年総額1億8200万ドル(約273億円)で契約したと発表した。米メディアによると、6200万ドル(約93億円)が後払い…
“後払い”の形で多くの選手と契約を結ぶドジャース
ドジャースは11月30日(日本時間12月1日)、ブレイク・スネル投手と5年総額1億8200万ドル(約273億円)で契約したと発表した。米メディアによると、6200万ドル(約93億円)が後払いとなっているという。同じく7400万ドル(約111億円)で5年契約を結んだトミー・エドマン外野手も後払いとされており、今オフもドジャースが大金を注いで戦力を整えている。
昨オフは大谷翔平投手が10年7億ドル(約1050億円)の契約をドジャースと結び、そのうち6億8000万ドル(約1018億円)が10年後から払われる契約形態となり注目を集めた。もちろん、大型契約で選手を獲得するには球団の資金力がものをいうが、後払いにして年俸を抑えることで特定のチームが選手に費やせる総額(ぜいたく税)が抑えられ、チームは他の選手との契約にお金を費やすことができる。
後払いでの契約は制度上問題はなく、過去に何人もの選手がこの形で契約を結んでいる。マリナーズでプレーしたイチロー氏もそのひとりで、過去に米全国紙「USAトゥデイ」が特集した記事によると、2001年にマリナーズと3年総額1400万ドル(約21億円)の契約を結んだが、そのうちの700万ドル(約10億5000万円)と利子分を後払いで受け取る内容となっていた。
また、2007年7月にはマリナーズとの契約を延長をするが、5年総額9000万ドル(約134億円8000万円)のうち、年俸から500万ドル(約7億5000万円)分が後払いとなり、総額2500万ドル(約37億4000万円)に5.5%の利子を乗じた額が引退後に支払われていくという契約だった。
他にも、後払いの代表格とされているのがボビー・ボニーヤ氏とメッツが結んだ契約で、2011年から2035年までの25年間、毎年7月1日に119万ドル(約1億8000万円)を受け取る。ボニーヤ氏がその契約の後払い額を受け取り終わる頃には、72歳になっている。
ドジャースは大谷のほか、ムーキー・ベッツ内野手、フレディ・フリーマン内野手、ウィル・スミス捕手、テオスカー・ヘルナンデス外野手とも後払いが含まれる形で契約を結んでいる。ドジャースは球界内でトップクラスに後払いが多く、敵地メディアやファンからは懐疑的な声も挙がっているが、現状はルールの範囲内となっている。(Full-Count編集部)