鬼気迫る投球で巨人を牽引した今季の菅野。(C)産経新聞社 現地時間11月26日、ドジャースは、大物左腕ブレイク・スネルと契約合意。6200万ドル(約94億円)の後払いを含む5年総額1億8200万ドル(約276億6000万円)のメガディールを…

 

鬼気迫る投球で巨人を牽引した今季の菅野。(C)産経新聞社

 

 現地時間11月26日、ドジャースは、大物左腕ブレイク・スネルと契約合意。6200万ドル(約94億円)の後払いを含む5年総額1億8200万ドル(約276億6000万円)のメガディールを成立させた。

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 過去2度のサイ・ヤング賞受賞者であるスネルは、今オフの“人気銘柄”の一人。ヤンキースやレッドソックスなどが絡んだ争奪戦も繰り広げられた大物投手が動いたことで、コービン・バーンズやマックス・フリードら実力派投手が居並ぶFA市場が一気に活発化する気配も出てきている。

 そんなスネル移籍の余波を受けそうなのが、海外FA権を行使してのメジャー移籍を決断している菅野智之だ。

 今季に15勝をマークして最多勝、最高勝率の投手二冠を獲得。さらに防御率1.67、WHIP0.94と堂々たる成績を残してMVPも獲得した菅野。セ・リーグ制覇を置き土産に、35歳にして初めて海を渡る巨人のエースを巡っては水面下での交渉が続いている。

 そんな中で大物左腕のドジャース移籍によって菅野への関心も高まった。

 日夜エンゼルスに関する情報を発信している米専門メディア『Halo Hangout』は、先発投手の拡充を図る同球団と、スネルをFAで流出したジャイアンツが菅野の争奪戦を展開中だと報じた。

 菅野の実力について「スネルが残した成績を補ったり、エンゼルスの失点を極端に抑えるような投手ではない」と論じる同メディアだが、「スガノとの契約は、堅実な補強となる」と断言。続けざまに「世界最高クラスの球速は持っていないが、効果的に投球することを学んだ。彼のスプリットの正確さは桁外れだ」と絶賛した。

 無論、加齢によるパワー不足は否めず、そこは小さくない懸念材料にはなる。それでも「スガノは今オフのFA市場で最も知られた先発投手ではないが、掘り出し物になる」と強調する同メディアは、こう続けている。

「スガノはNPBから移籍してくる大半の選手とは異なり、ポスティング・フィーを支払う必要がない。ゆえに日本のレジェンドはより魅力的になる。その契約は1年1100万ドル(約16億9400万円)付近と予想されている。エンゼルスとジャイアンツは中堅クラスの先発投手市場に資金をつぎ込んでおり、スガノの価値とこれまでの実績を考えると、契約金も高騰する可能性がある」

 色々な事情が絡み合う中で菅野はどのユニフォームに袖を通すのか。交渉の行方から目が離せない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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