11月23日、国立競技場で天皇杯決勝が行われた。ヴィッセル神戸とガンバ大阪が激突した試合での、ある守備場面が称賛されている。 両チームがタイトルを懸けてぶつかったこの試合は、序盤からそれぞれが堅い守備を見せて互いに得点機会を許さない。その…

 11月23日、国立競技場で天皇杯決勝が行われた。ヴィッセル神戸ガンバ大阪が激突した試合での、ある守備場面が称賛されている。

 両チームがタイトルを懸けてぶつかったこの試合は、序盤からそれぞれが堅い守備を見せて互いに得点機会を許さない。その気迫のこもった守備の一つが、前半終了間際の場面だ。
 G大阪のMF山下諒也が右サイドでドリブルを開始。自陣から神戸陣内へと入り、神戸DF2人に対してスピードを落とさず、さらに中に進路を取る強気の姿勢を見せる。
 神戸MF井手口陽介が必死に戻ったこともあって、山下はボールを持ち直して外へと運ぼうとする。そのままペナルティエリア内に侵入しようとする中、神戸DFマテウス・トゥーレルがその守備力を見せつける。ドリブルする山下とボールの間にうまく体を入れて、その動きを完全にシャットアウト。自身は転ぶこともないままボールを切り返して前を向き、冷静につないだのだ。
 スライディングなどを一切せずに何事もなかったかのようにボールを奪いきることで、前半終了間際という“イヤな時間”でのチャンスを与えることなく、チームを救ったのだ。

■「これもうファンダイクやろ」

 この場面をNHK神戸が公式エックス(旧ツイッター)で紹介すると、以下のような賞賛が上がった。
「トゥーレルの守備がすごいのは言わずもがなだがこういう守備のシーンを切り取って取り上げてくれるようになったことが日本サッカーの進化よな」
「これ遠目に見ても凄かった!」
「トゥーレルがバケモンすぎる」
「かっこよ過ぎて無理 ずっと神戸にいてお願い」
「思わず「うまっ」ってデカ目の独り言を放ってしまうレベルです」
 また、オランダ代表DFファン・ダイクの名前を挙げて、以下のような声も上がった。
「神戸のファンダイクすぎる」
「これもうファンダイクやろ」
「JのDFでこれ出来るん中々おらんファンダイクみたいな守備やった」
「これマジでダイク味を感じたわ」

 フィルジル・ファン・ダイクはオランダ代表DFで、70以上のキャップ数を誇る。強靭な守備力と高いビルドアップ能力で世界一とも称されており、リバプールでも中心的存在だ。

 トゥーレルの守備もあって、神戸は無失点のまま時間を推移。そんな中で宮代大聖が決めたゴールを守り切って、天皇杯を制した。攻守がかみあって、今季もタイトルを手にしている。

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