巨人に欠かせない大砲である岡本。彼が電撃退団となれば、一気にチーム状況は変わるが。(C)Takamoto TOKUHAR…

巨人に欠かせない大砲である岡本。彼が電撃退団となれば、一気にチーム状況は変わるが……。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext
ドジャースとヤンキースによるワールドシリーズは、前者の4年ぶり8度目のワールドチャンピオンという結末で幕を閉じた。これにより米メディアでは今オフのFA市場の動向が賑わいを見せている。
東西名門決戦の余韻が冷めぬ中、米球界の話題は早くも移籍情報にシフトしている。多くがFA市場の人気銘柄で、最低6億ドル(約900億円)という超巨額契約が見込まれるフアン・ソトに関するニュースが占めているが、日本人選手への関心も強まっている。
気になる情報も舞い込んだ。現地時間10月31日、MLB公式サイトのジョン・モロシ記者は「MLBファンが知っておくべき名前」として複数の日本人選手をクローズアップ。その中でかねてから将来的なメジャー移籍が囁かれる岡本和真(巨人)の名を挙げた。
現在28歳の大砲は今季に不動の4番として全143試合に出場。打率.280、27本塁打、83打点、OPS.863の成績を収め、巨人の4年ぶりとなるセ・リーグ優勝に貢献。阿部慎之助監督体制下でも変わらぬ存在感を発揮した。
もっとも、今オフの巨人は大黒柱の菅野智之が海外FA権の行使を決断。そうした事情もあり、岡本の移籍に球団がゴーサインを出すかは不透明だ。そんなスラッガーの去就についてモロシ記者は「今冬になるか、さらに将来的になるのかは分からない」と前置きした上で、次のように具体的に論じている。
「巨人のエースであるスガノの状況が今オフにオカモトをポスティングするかどうかという意思決定に影響を与える可能性がある。なにしろ巨人はオフシーズンに2人の有名選手を失うことに慣れていないのだ。
ただ、現時点でデトロイト・タイガースはオカモトを獲得する有力候補の一つだ。スコット・ハリス編成本部長が就任して以来、アジアでのスカウティング活動を拡大しており、今年のポストシーズンに復帰したタイガースは戦力の拡充を図っている」
エースと大砲のW流出となれば、阿部・巨人のダメージは計り知れない。ゆえにモロシ記者の報道とは裏腹に、今オフの岡本のメジャー挑戦容認は現実的とは言い難い。
今冬のFA市場で積極参戦も囁かれる巨人は、大山悠輔(阪神)や甲斐拓也(ソフトバンク)の獲得調査もしきりに報じられている。そうしたあらゆる移籍ニュースも含めて“セ界覇者”が今オフの主役となりそうな気配が漂っているが、岡本はいかなる決断を下すだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】【巨人】虎の主砲、大山悠輔を獲得調査報道 禁断のTG移籍は実現するか 「本気度」と「実行例」とは
【関連記事】終戦の巨人で血の入れ替え進むか 今オフもトレードの"主役"に? 注目集める「補強ポイント」
【関連記事】シーズン15勝、防御率1.67の菅野智之でも受賞ならず 沢村賞の選考基準をめぐって賛否両論うずまく理由「時代に合わなくなりつつある」