クラシック最終戦となる第85回菊花賞(10月20日/GI・京都芝3000m)は年に2回しか使われていない特殊なコースということもあり、力関係の把握が容易ではないレース。そのため2017年には3連単で55万9700円の配当が出ているなど、過去10年のうち昨年を除く9回で5人気以下の馬が馬券に絡んでいる。今年も隠れた実力馬たる穴馬の激走に期待だ。

本記事では「穴馬をアナライズ(分析)する」をテーマに穴馬候補をピックアップ。ここでは「ピースワンデュック」を取り上げる。

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■ピースワンデュック

デビュー以来、一貫して2000m以上の距離で走り続け、3勝2着1回とまだ底を見せていないピースワンデュック。前走の2勝クラス・阿賀野川特別では、先行策から直線で力強く抜け出し、4月の未勝利勝ちから三連勝を飾った。2着馬との差はハナ差と僅かだったが、スタートでの立ち遅れや、前半に頭を上げて行きたがる様子を見せ、折り合いを欠いていたことを考えると、スムーズに運べていればもっと楽に勝っていたはずだ。さらに、勝ちタイムは今回人気の一角とされるヘデントールが勝った日本海Sのタイムを0秒5も上回っていた。

優れた勝ち時計はこれだけではない。2走前の東京2400mでは、2分24秒6という好タイムで逃げ切り勝ちを収めており、これは今年のダービー2着馬ジャスティンミラノを上回る走破時計だった。なお、今春の東京開催で芝2400mの勝ちタイムが2分25秒0以内だったのは、GII青葉賞、古馬のメトロポリタンS、GIオークス、そしてダービーの4レースのみ。いずれも重賞級のメンバーが揃ったレースであり、これらに並ぶ好タイムを記録したことは注目に値する。

また、相棒も心強い。主戦を務める柴田善臣騎手は今年の下半期に入ってから単勝回収率が161%、特別戦に限ると370%と絶好調だ。少ない乗鞍ながらも安定した成績を残しており、2週前にはショウナンライシンで11番人気1着、1週前の月曜日には3鞍中2着2回と“いぶし銀”の好騎乗。どちらも8番人気と13番人気という人気薄での激走だった。

ピースワンデュックにとって今回が初の重賞挑戦であり、一線級との対戦も初めて。決して低くない壁に挑むことになるが、その底知れぬポテンシャルと、円熟味を増したパートナーの手綱捌きを考えれば、一発があっても不思議ではない。買い目に加えておきたい存在だ。

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