小林は今季、出場機会を大きく増やした(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext  シーズン1位の巨人は16日から本拠地東京ドームにDeNAを迎えて、CSファイナルSを戦う。  1勝のアドバンテージ…

 

小林は今季、出場機会を大きく増やした(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

 

 シーズン1位の巨人は16日から本拠地東京ドームにDeNAを迎えて、CSファイナルSを戦う。
 
 1勝のアドバンテージを生かして、持ち味の投手陣、攻撃力をどう発揮していくかが注目となる。

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 チームでは全試合出場、攻守で盛り立てた副将の吉川尚輝がろっ骨付近を痛めたことで同シリーズの登録を外れることになった。

 忍者守備ともいわれる守備範囲の広さで度々、投手陣を助けてきたとあって、シーズン終盤はクリーンアップも務めた背番号2の穴をどう埋めていくかも話題を集めそうだ。

 さらに今季のチーム躍進を支えたのは捕手3人制にもあるといわれる。

 昨年まで主戦だった大城卓三に加え、岸田行倫、ベテランの小林誠司の3人併用で昨年はリーグ5位に沈んだチーム防御率をリーグトップの「2.49」と押し上げた。
 
 中でもここ数年は苦しい時期が続いた小林の復活劇には球界内からも注目が高まっている。

 10月11日に放送された「スポーツ酒場 語り亭」(NHK-BS1)は「プロ野球・日本一への戦い クライマックスシリーズSP」と題され、CSのみどころをプロ野球界のOBが語り合う内容となった。

 番組内では巨人の4季ぶりのVに関して同チームのレジェンドOBである中畑清氏が阿部慎之助監督の起用が光ったと言及。ベテランの丸佳浩を1番で起用、シーズン終盤にはプロ2年目の浅野翔吾をファームから呼び寄せ、チームに勢いを与えるなど、ベテラン、若手を融合させた選手起用が実ったとした。

 また捕手出身監督ならではともいうべき、3人併用制に関しても中畑氏は「小林をここまで(今季)使うとは誰も考えつかなかった」とコメント。同番組に出演、現役時代は名捕手で知られた達川光男氏も「失礼な言い方かもしれないですけど」と前置きしながら、「小林は去年、腐りかけていた」と表現。逆に今季は15勝をマーク、最多勝、最高勝率に輝いた菅野智之とのバッテリーで存在感を示した。活躍の場を拡げたことがチームにもいい影響を与えたとした。

 小林といえば、優勝が決定した9月28日の広島戦(マツダ)でも菅野とバッテリーを組み8回1失点の好投を引き出した。打撃でも6回二死一、三塁で広島2番手の森浦大輔から右前適時打を放ち、リードを拡げることに貢献。最後は守護神の大勢をリードし、優勝捕手となった。

 阿部監督も「誠司が打つとなぜかベンチが盛り上がる」と認める陰のキーマンが迎えたCSファイナルSではどんな活躍を見せてくれるのか。引き続き、注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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