「ファンの皆さんの心もそうだと思いますけど、掌握されている感じ」 日本ハムの清宮幸太郎内野手といえば、今季も新庄剛志監督との軽妙なやり取りが話題を呼んだ。活躍してもなかなか褒められず、イジリもしばしば……。そんな…

「ファンの皆さんの心もそうだと思いますけど、掌握されている感じ」

 日本ハムの清宮幸太郎内野手といえば、今季も新庄剛志監督との軽妙なやり取りが話題を呼んだ。活躍してもなかなか褒められず、イジリもしばしば……。そんな指揮官について「人の心を掴むのがうまいなって思います」と話す。

「ファンの皆さんの心もそうだと思いますけど、僕たちの心も凄く動かされているなって。掌握されている感じがあります」

 2018年以来、6年ぶりのAクラス入りを決めた楽天戦。決勝弾を放ったのが清宮だった。しかし試合後の指揮官は「3番の子(清宮)は、9回ファーストを守っていたのにサードにいこうとしていたのでまた褒められない。びっくりしましたよ。サード用のグラブ持ってるじゃないかって。らしいなって」とやっぱり褒めなかった。自身への愛あるイジリの数々に、清宮は「楽しんで見ています」と笑った。

 常識に捉われない野球で、2年連続最下位から3年目の躍進を遂げた新庄ファイターズ。「やっぱり人にはない発想を持ってるというか、そんな考え方あるんだなとか。あとは、すごく選手たちがやる気になるような。言えないこともありますけど、そういう発想がすごく面白くて。なんか楽しいです」と清宮が代弁するように、若手たちが生き生きプレーする姿が目立つ。

 新庄監督に心を掴まれた選手たちが、2位からの日本シリーズ進出へ思いをひとつにする。「最後日本一になりたい。(新庄監督を)男にしたいなと思っています」。褒められないのは、期待が大きいからだということはわかっている。8月以降調子を上げる清宮が、“チルドレン”代表として引っ張っていく。(町田利衣 / Rie Machida)