今週は東京競馬場で毎日王冠(芝1800m)が行われる。少頭数の年も目立つなか、今年は古馬、3歳馬と各世代が入り混じった14頭のメンバーが集結した。ここでは、過去10年からホウオウビスケッツとヨーホーレイクにフォーカスしたデータを取り上げる。…

今週は東京競馬場で毎日王冠(芝1800m)が行われる。少頭数の年も目立つなか、今年は古馬、3歳馬と各世代が入り混じった14頭のメンバーが集結した。

ここでは、過去10年からホウオウビスケッツとヨーホーレイクにフォーカスしたデータを取り上げる。

◆【毎日王冠/データ攻略】シックスペンスとオフトレイルの「買い or 消し」 3歳馬2頭で“勝率50%”該当馬は

ホウオウビスケッツに合致の“7年連続馬券内”

函館記念を制し、待望の重賞初制覇を成し遂げたホウオウビスケッツ。目下連勝中と充実期を迎える4歳馬だが、洋芝の連勝と特殊馬場+メンバーレベルの下がる夏競馬だったのもまた事実。試金石の一戦で判断が難しいなかでのプラスデータとは?

・直近1年内に芝1600m重賞馬券内あり→7年連続馬券内

過去の毎日王冠勝ち馬をみると、アエロリット、ダノンキングリー、サリオス、シュネルマイスターと芝1600mのGI勝ち馬がズラリと並ぶ。1800mの距離ではあるものの、マイラー適性が色濃く出ているレース傾向は見逃せない。

ホウオウビスケッツが3着に入った東京新聞杯で記録した時計は1分32秒3。高速馬場適性を証明しており、洋芝巧者と決めつけるにはまだ早いだろう。2枠2番の絶好枠を引き当てた点も追い風となる今回、あっさりと連勝を伸ばす可能性は十分だ。

■ヨーホーレイクに【0.0.0.7】の“消し”データ

その一方で“消し”データに当てはまってしまったのがヨーホーレイクだ。金鯱賞で戦列復帰をはたすと、そこから馬券内を外しておらず鳴尾記念で久々の美酒に酔った。競走馬としてのセカンド・ステージに入り、さらなる飛躍が見込める6歳馬にのしかかるマイナスデータとは?

・母父フレンチデピュティ系【0.0.0.7】

2番人気馬が3頭いたにもかかわらず、該当馬による馬券内はゼロ。勇躍東上をはたしてGI戦線殴り込みを狙うヨーホーレイクにとって鬼門と言える数字だ。

デビュー戦以来となる1800m替わりで迎える今回。マイラータイプの好走が目立つレース傾向にあって、本馬は2000m超を得意としており舞台適性にも疑問が残る。エルトンバローズ、シックスペンスと自身の近くに先行馬が複数いることからポジション争いで後れをとる可能性もあり、思い切って“消し”も視野に入れたいところだ。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。