■ブルズでMVPを受賞したのはジョーダンとローズのみ 9月26日。NBAで15シーズン目を終えたデリック・ローズが、自身のイ…
■ブルズでMVPを受賞したのはジョーダンとローズのみ
9月26日。NBAで15シーズン目を終えたデリック・ローズが、自身のインスタグラム アカウントでNBA引退を発表し、キャリアに終止符を打った。
2008年のドラフトでシカゴ・ブルズから全体1位指名された190センチ90キロのポイントガードは、生まれ育ったイリノイ州シカゴを本拠地に置くNBAチームで2008-09シーズンに新人王、翌2009-10シーズンにオールスター初選出。
そしてキャリア3年目の2010-11シーズンにNBA史上最年少の22歳でMVPに輝き、オールスターとオールNBAファーストチームにも選ばれ、リーグ最高級の実力者となってコート上を席巻した。
だが2012年プレーオフのファーストラウンド初戦で左ヒザ前十字靭帯(ACL)断裂に見舞われてしまい、2012-13シーズンを全休すると、その後も右ヒザの半月板断裂や足首負傷など、相次ぐケガに苦しんだ。
ローズはNBAキャリア15シーズンでブルズのほか、ニューヨーク・ニックス、クリーブランド・キャバリアーズ、ミネソタ・ティンバーウルブズ、デトロイト・ピストンズ、メンフィス・グリズリーズに所属し、レギュラーシーズン計723試合に出場してキャリア平均30.5分17.4得点3.2リバウンド5.2アシストをマーク。
シーズンMVPにオールスター選出3度、オールNBAファーストチームにも名を連ねた男は、ACL断裂後に3度のトレードを経験し、35歳で引退することとなった。
『Basketball Reference』(バスケットボール・リファレンス)によると、ローズがバスケットボール殿堂入りする確率はわずか10.5パーセントと低い。だが驚異的なプレーの数々でバスケットボール界を魅了し、相次ぐケガに苦しみながらも復活を遂げて技巧派選手へ転身してシックスマン、ロールプレーヤー、メンターとしても活躍してきただけに、これまでの実績とその影響力が加味されて殿堂入りする可能性はあるはず。
また、ローズが着用してきた背番号1がブルズの永久欠番になるのかも気になるところ。ドラフトからキャリア最初の8年間(実働7年間)で在籍したブルズは、ローズが2016年6月にトレードで退団後、背番号1は誰も着用していない。
ブルズの選手で永久欠番になっているのは4選手のみ。4番のジェリー・スローン、10番のボブ・ラブ、23番のマイケル・ジョーダン、33番のスコッティ・ピペンという超豪華な顔ぶれとなっている。
それでも、ブルズでシーズンMVPに選ばれた選手はジョーダン(5度)とローズのみ。それにローズはジョーダン引退後にブルズで最も輝いた選手であり、通算8001得点で球団史上11位、2516アシストで同5位、フィールドゴール成功3102本で同9位、フリースロー成功1447本で同13位、平均19.7得点で同10位、6.2アシストで同5位にランクインしている。
現時点でブルズはローズの背番号1を永久欠番にしていない。それでも、地元メディア『NBC Sports Chicago』のKC・ジョンソン記者によると、ブルズは今シーズン中にローズのキャリアを祝福することを模索していて、その候補の1つが2025年1月5日(現地時間4日)のニックス戦。ブルズとニックス、さらにはウルブズ時代でもローズを指導してきたトム・シボドーHC(ヘッドコーチ)がニックスの指揮官としてユナイテッド・センターへ乗り込むだけに、その可能性は十分ありそう。
ローズが殿堂入りを飾ることができるのか、背番号1がブルズの永久欠番になるのかは現時点で決まっていないものの、この男が歩んできたキャリアはそうした功績に十分値するものと言っていいはずだ。
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