写真提供:getty images   「第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)のスーパーラウンドの第1戦が日本時間7日に行われ、侍ジャパンンU-18日本代表が延長タイブレークの末に4対3でオースト…

 

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「第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)のスーパーラウンドの第1戦が日本時間7日に行われ、侍ジャパンンU-18日本代表が延長タイブレークの末に4対3でオーストラリア代表にサヨナラ勝ち。今ラウンドの成績を2勝1敗とした。
オープニングラウンドでの同組内の勝敗を持ち越すため、自力で決勝進出を果たすためには1敗もできない日本は、先発に左腕・磯村峻平投手(中京大中京)を指名。藤原恭大(大阪桐蔭)、小園海斗(報徳学園)の2年生コンビを1、2番に入れ、3番・安田憲尚(履正社)、4番・清宮幸太郎(早稲田実)、5番・櫻井周斗(日大三)のクリーンアップ。「6番・DH」には中村奨成(広陵)が入った。
先手を奪ったのは日本。1回表にヒットとバッテリーミスの隙を突かれて1死1、3塁のピンチを背負ったが、そこから磯村が2者連続三振と踏ん張って無失点で切り抜けると、直後の1回裏に1番・藤原の内野安打、3番・安田のライト前ヒットから2死1、3塁として5番・櫻井がセンター前へ先制タイムリー。さらに中村のショートゴロが相手悪送球を誘い、その間に安田が好走塁を見せて本塁生還。2点のリードを奪った。
しかし、2回裏に日本は1番・藤原、2番・小園の連打でチャンスを作りながらも3番・安田、4番・清宮が凡退して無得点に終わると、4回表にオーストラリアが反撃。2死から連打で2死2、3塁として8番・.ベッグッドのレフト前タイムリーで1点。さらに9番・バーネットが甘く入った変化球をセンターに弾き返した。
 同点に追いつかれた日本は、4回裏に西巻賢二(仙台育英)の四球と小園のヒットで2死1、3塁として安田のライトへのタイムリーで1点を勝ち越したが、6回表にオーストラリアが1死から連打とエラーで1死満塁として9番・バーネットの犠牲フライで再び同点。その後、日本は6回8安打8奪三振3失点の先発・磯村に代えて、7回から清水達也(花咲徳栄)がリリーフし、3イニングをピシャリと抑える好投。だが、日本打線も相手の継投の前に終盤3イニングは1安打に抑え込まれ、3対3の同点のまま9回終了し、無死1、2塁から始まるタイブレーク方式の延長戦に突入した。
 迎えた延長10回表、オーストラリアは犠打を成功させて1死2、3塁、さらに1死満塁となったが、4イニング目となった清水が4番・デールを投手ゴロ併殺打に仕留めて無得点。しかしその裏、日本は犠打失敗で1死1、2塁のまま。その後、2死2、3塁としたが、西巻がセンターフライで無得点となった。
続く延長11回表、日本は今大会絶好調の田浦文丸(秀岳館)が登板。オーストラリアに犠打を決められて1死2、3塁、さらに四球で再び1死満塁とされたが、ここから田浦が2者連続三振で踏ん張ってピンチを切り抜けると、その裏、日本が1番・藤原が絶妙のバントヒットを決めて無死満塁。1死後、最後は3番・安田がセンター前に綺麗に弾き返してサヨナラ勝ち。日本が苦しみながらも劇的勝利を飾り、歓喜の輪が広がった。

■侍ジャパンU-18日本代表・スターティングメンバー
1(右)藤原恭大(大阪桐蔭)
2(遊)小園海斗(報徳学園)
3(三)安田尚憲(履正社)
4(一)清宮幸太郎(早稲田実)
5(左)櫻井周斗(日大三)
6(指)中村奨成(広陵)
7(捕)古賀悠斗(福岡大大濠)
8(中)丸山和郁(前橋育英)
9(二)西巻賢二(仙台育英)
投手・磯村峻平(中京大中京)

■小枝守監督
--非常に大きな勝利をモノにしたが?
「まぁ、良く守りましたね」
--今日はやはり守りの面が評価できる?
「やはりピッチャー陣が頑張ってくれた。こちらが指示を出した通りに自分の力を出したと思います。磯村から始まって、清水も苦しいところから頑張って、一番難しい田浦のところが踏ん張れたのは非常に大きいですね」
--この勝利が与える影響は?
「僕の感じでは勢いが出るのではないかなという風には思います。ピッチャーの踏ん張りがあるということを信じて、最後まで選手を信じました」
--サヨナラ打の安田選手については?
「ここのところ非常に安定して来たので頼りにはしていたんですけど、いいところで回ってくるという色がよく出ていましたね」
--次のカナダ戦へ向けて?
「後ろを向いてもしょうがないので、精一杯、前へ前へ行きたいと思います」

■清宮幸太郎(早稲田実)
--最後の瞬間はどのように見ていたか?
「安田だったので打ってくれると思ってました」
--苦しいゲームだったが?
「苦しくしてしまったのも、自分が打ってれば楽に勝てたのかなという部分はあるんですけど、それでもチームが一つになったと感じますし、今までで一番楽しいゲームでした。負ける気はしなかったですし、自分はすごく楽しくできました」
--これだけ難しいゲームを粘れたというのは?
「やっぱり守備の面がでかかった。10回、11回としっかりゼロで切り抜けられたのがでかかったです」
--自身バッティングについては?
「切り替えて、次に向けてしっかりと準備したい。気持ちの切り替えが大事だと思う」
--明日の試合へ向けて?
「今日勝ったことは明日の試合にも大きくなる。次に繋がる試合だったのではないかなと思います」

■安田憲尚(履正社)
--ナイスバッティングでした。今の気持ちは?
「ありがとうございます。ホントに日本の勝利に貢献できてうれしい気持ちです」
--最後の場面はどのような気持ちで打席に入った?
「チーム全員で何とか粘ってここまで来たので、何とか1本、どんな形でもいいので打てればいいかなと思ってました」
--今日は3安打の活躍だったが?
「これまでチームになかなか貢献できていなかった部分があったので、何とか今日、チームに貢献できてうれしいです」
--最後の1本を改めて振り返って?
「ピッチャーが粘って粘って2イニングを何とか無失点で繋いでくれたので、ホントにバッター陣が頑張ってやらないとダメだった。1本出てうれしいです」
--清宮主将は「負ける気がしなかった」と言っていたが?
「ホントに頼もしいメンバーが20人揃っている。チーム一丸となってここまでやって来れているので、どのチームにも負けないと思っています」
--自身のバッティングの調子も上向いてきた?
「そうですね。今日は自分らしいスイングができた。まだまだ戦いは続いていくので、集中を切らさずに頑張っていきたい」
--明日以降に向けて?
「何とか勝つことができて勢いに乗って来たので、何とか世界一まで一歩一歩しっかり歩んでいきたいと思います」