雨天による試合開始遅れも、今の今永には何の影響ももたらさなかった。(C)Getty Images 31歳の左腕は堂々たる“ルーキーイヤー”を送っている。 現地時間9月22日、カブスの今永昇太は本拠地で行われたナショナルズ戦に先発登板…

雨天による試合開始遅れも、今の今永には何の影響ももたらさなかった。(C)Getty Images

 31歳の左腕は堂々たる“ルーキーイヤー”を送っている。

 現地時間9月22日、カブスの今永昇太は本拠地で行われたナショナルズ戦に先発登板。7回(94球)を投げ、被安打6、無失点、4奪三振の快投。日本人左腕としては2002年の石井一久(ドジャース)を超えるシーズン15勝目(3敗)を挙げた。

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 悪天候によりプレーボールが2時間20分も後ろ倒しになった。思わぬアクシデントに苛まれたが、今永は集中力を切らさなかった。初回を三者凡退で危なげなく切り抜けると、その後も安定して投げ進める。4回と5回にそれぞれ二塁打を打たれ、得点圏に出塁を許した後続を抑え、7回を投げ切った。

 試合後にカブスのクレイグ・カウンセル監督が「ショウタは我々の最高の投手であり、最高の選手だ。それは間違いない」と断言したように、今シーズンの今永の投球は圧巻だ。

 指揮官が「最高」とするワケは、何よりも数字が物語る。今永は防御率2.91(リーグ3位)、WHIP1.02(同2位)、与四球率1.45(同2位)と軒並みハイアベレージを記録。さらにK/BB(奪三振と与四球の比率で、投手の制球力を示す指標)はリーグ1位の6.21を記録。その安定感がリーグ屈指であると言える。

 日本人投手としても今季の今永は特筆すべきレベルにある。メジャー1年目での15勝は、松坂大輔、ダルビッシュ有、前田健太に続いて、史上4人目の快挙。さらにシーズン勝率(.833)、同防御率、同WHIPで日本人左腕投手の最高記録を出しているのだ。

 快投続く日本人ルーキーには、地元紙も賛辞を惜しまない。シカゴの日刊紙『Chicago Tribune』は「ショウタ・イマナガは新人王の座を固めた」とクローズアップし、「パイレーツのポール・スキーンズが最有力候補だとしても、イマナガは新人王候補に入るのは間違いない。そして彼は受賞するべきだ」と訴えている。

 日本人選手のメジャーリーグにおける新人王は、2018年の大谷翔平(当時エンゼルス)以来の快挙となるが、果たしてどうなるか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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