サッカー日本代表ディフェンダー(以降、DF)町田浩樹(27)には、さまざまな顔がある。そのひとつが、事業プロジェクト「アンリミテッド・ゴールズ」のアンバサダーの顔だ。  日本のサッカー少年たちをヨーロッパに無償派遣するこのプロジェクトに賛…

 サッカー日本代表ディフェンダー(以降、DF)町田浩樹(27)には、さまざまな顔がある。そのひとつが、事業プロジェクト「アンリミテッド・ゴールズ」のアンバサダーの顔だ。
 日本のサッカー少年たちをヨーロッパに無償派遣するこのプロジェクトに賛同し、力を貸しているのは、町田本人の子ども時代の海外経験が大いに刺激になったからだという。(インタビュー#8)

■満員のカンプ・ノウ「試合前から鳥肌が立った」

 鹿島アントラーズ下部組織でのオランダ遠征など、こうした海外経験は、今の町田につながっている。たとえば、高校時代のスペイン遠征。鹿島ユースの一員としてスペインに向かい、カンプ・ノウで行われたUEFAチャンピオンズリーグ(以降、CL)バルセロナ対マンチェスター・シティ戦を現地で観戦した。
 当時の町田は、多感な高校2年生。リオネル・メッシのゴールに雄叫びを上げ、試合前に流れるCLのアンセム(賛歌)には「鳥肌が立った」という。
「満員のカンプ・ノウ。本当に夢のような時間でした」
 と、町田はしみじみと語る。
 今シーズン、町田にはその夢の舞台に立てるチャンスがあった。

■キャリアのすぐ先にあった「CL本戦出場」

 昨季ベルギーリーグの最終順位が2位だったサン=ジロワーズは、CLの予備予選に参戦。8月にチェコのスラビア・プラハと予備予選を戦い、町田もホーム&アウェイの2試合で先発した。
 しかし、2試合合計スコアで1ー4の敗戦──。CL本戦出場の夢はかなわなかったが、自身が歩んでいるキャリアのすぐその先に、欧州CLの舞台が見えた。
 
 今年12月に「小学生サッカー山梨県選抜」が参加する、スペインの「TICTAC CUP」には、過去にラミン・ヤマル(17=バルセロナ)やガビ(20=バルセロナ)といった現スペイン代表の選手たちがプレーしたという。彼らは、今夏に行われた欧州選手権の優勝メンバーである。つまり、近未来のスター候補たちがこのコンペティションに集まることになる。
 町田は「小学生年代で世界レベルを経験できるのは貴重なこと。僕自身も国際大会を戦った経験が、日本代表やベルギーで戦うことに生きている。この活動でチャンスをつかんでほしい」と目を輝かせながら話した。

※町田浩樹プロフィールは【独占インタビュー2】もしくは【独占インタビュー5】をご確認ください。

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