SASUKEの切込隊長として人気を博している日置将士 photo by Kishiku Torao SASUKE史上初の…


SASUKEの切込隊長として人気を博している日置将士

 photo by Kishiku Torao

 SASUKE史上初の世界大会「SASUKEワールドカップ2024」が、8月 21日(水)TBS系列で放送される。

 アメリカ、ドイツ、フランス、オーストラリア、そして日本。各国の完全制覇者をはじめ名だたる戦士たち、総勢35名が聖地・緑山に集結。5人1組・7チームによる団体戦で、SASUKEの頂点を求めてしのぎを削り合うことになる。

 そこで今回、チームJAPAN Blueのメンバー、日置将士にインタビュー。

 日置は、千葉県の電気店「キタガワ電気」店長にして現在、出場16回を数える、現在のSASUKEにおける中心選手。ゼッケンは100番まであるが、常連の実力者のなかでは早い番号で登場し、最初のファーストステージクリア者となることから「SASUKEの切込隊長」の異名を持っている。

 SASUKEワールドカップ2024へかける意気込み、世界大会を通じ、発見したSASUKEの魅力などを聞いた。

【日本チームは海外では惨敗中】

――日置さんは、これまでSASUKEの海外現地制作版であるNINJA WARRIORの世界大会に出場されていますよね。

日置 はい。日本代表の一員として3度ほど。でもチームとしてはファーストステージ敗退。散々な結果でした。僕が選ばれていない大会でも日本チームは毎回、惨敗。なかなか勝てないんですよね。

――それはなぜですか。

日置 実力不足といえばそれまでですが、個人的には障害物の規格やルールが日本とは異なっているというのが大きいです。外国のはとにかく大きい(笑)。「そんな距離、届かないよ!」ってサイズなので、自分の身体の動きとイメージが合わず、クリアしづらいんです。あとやはりアウェーで戦うことの難しさもあります。番組収録の流れ、ウォーミングアップや食事などのタイミング、あるいは家族や友人の声援など、すべてが日本と異なる。海外に出かけるたび、ホームならば結果は違っていたのかなと思っていました。なので今回、日本でSASUKEワールドカップ2024が開催されると聞いた時はすごくうれしかったですね。

――日本で世界大会が開催される構想自体は、以前からあったとか。

日置 10年ほど前から漠然と聞いていました。なので「ついにきたか!」と。同時に絶対、代表メンバーに選ばれたいと思いました。

――やはり世界大会で優勝したい、リベンジしたいと。

日置 もちろん。でも実はそれだけでもなくて。

――というと?

日置 SASUKEには毎回、海外からの招待選手が何人か出場するんですけど、大会後はだいたい仲良くなるんです。日本で世界大会をやるとなればその連中が再びやってくる。ぜひまた戦いたいと思っていました。

――再会を望むほど、仲良くなるということですね。

日置 僕の場合は収録の翌日、家族を連れて海外の選手と東京ディズニーランドへ行ったりしますね。あとゲームセンターとか(笑)。サッカーなどの代表選手が、国際試合の後に友人になるって話はよく聞きますけど、SASUKEってスポーツとはいえ、テレビ番組ですから。異なる国の番組出演者同士がそんな親密な関係になるって、自分でも不思議だなと思いますね。

海外選手との対戦を心待ちする日置

 photo by Kishiku Torao

――ちなみに日置さんは英語が堪能なんですか。

日置 全然しゃべれないです(笑)。でも言葉も越えて通じ合うのがSASUKEというか。もともと職業や年齢、性別など関係なく、選手同士が熱く交流するのが面白いところ。電気屋の僕が男性アイドルやトップアスリートの方と交流するなんて最初、想像もつかなかったですし。それは海外選手とも変わりはないんですよ。

――海外選手は日本のSASUKEをどう思っているんでしょう?

日置 みなさん、憧れがあると思います。お話をすると「どうしても日本のSASUKEに出たかった」という方ばかり。なかには日本に呼んでもらうため母国のNINJA WARRIORでトップを目指したなんて方もいます。世界各国でファイナルステージは、「Mt.MIDORIYAMA」と呼ばれています。日本の緑山スタジオは聖地ですから、なんとしても出たかったはず。

――今回のワールドカップに出場する海外選手についてはどう思われましたか。

日置 最強のメンバーを送り込んできたなと思います。肩書きだけみても、元オリンピック代表選手やクライミング元フランス王者、なかにはNINJAジム社長なんて方もいたりして。それってSASUKEのプロじゃないですか(笑)。かえすがえすも恐ろしいですよ。

【SASUKEの歴史を集約した大会】

――今回、日置さんはTEAM JAPAN Blue所属。2度の完全制覇を果たした漆原裕治さんほか、岩本照さん、渡邊麻衣さん、川口朋広さんらとともに、その錚々たる海外勢に対抗します。

日置 Blueのメンバーはそれぞれ実績があるし、個人的には完璧なチームだと思いましたね。最初は個が強すぎてまとまらないんじゃないかと思ったけど、10年以上の付き合いがある。言いたいことを言える間柄なのがよかったです。

――大会までの準備は?

日置 本番に近いセットを作っている仲間がいるので、そこで合同トレーニングをしました。チームワークが大事なので、少ない時間でも可能な限り集まって。また雰囲気づくりには終始気をつかいました。自分が足を引っ張っちゃいけないと思うと、萎縮して思いどおりのパフォーマンスができなかったりしますから。常にポジティブな言葉をかけ続け、それぞれが全員を鼓舞しました。



スタート地点に立つ日置。闘志がみなぎる

――日本を背負うプレッシャーもありますよね。

日置 もちろん。くどいけどSASUKEはテレビ番組ですからね。絶対に日本チームがサード、ファイナルステージにいなくてはいけない(笑)。しかもこれまで世界大会で海外勢に勝ったためしがないにもかかわらずです。それも余計にプレッシャーがかかりました。

――チーム内での決め事などは?

日置 競技する順番に関しては事前にかなり話し合いました。チームに勢いをつけ、各メンバーが最も気分よくやれて、好結果を出せる形をとったつもりです。なかでも岩本照くん(Snow Man)は次代のSASUKEを担っていく選手。特に配慮しました。

――次代を担う選手に配慮......、今後のことも考えてと。

日置 はい。今回は、日本代表の3チーム目に"Legend"があって、長野誠さん、山田勝己さん、ケイン・コスギさんらのレジェンドが初めて日の丸を背負い出場しました。その方々が挑む姿を見せてくれなければ僕らもここにいなかったわけですし、チームレジェンドを結成してくれたことで、TBSさんからも今回のワールドカップがただの世界大会ではなく、28年間のSASUKEの歴史を集約した大会だという意思を感じました。僕らもそのなかの一部であることに誇りを持って、また未来に向けた恥じない姿を見せたいと戦いました。

――日置さん自身、今のワールドカップを通じ、新たなSASUKEの魅力を何か感じましたか。

日置 海外の大会に行った時は、そこまででもなかったんですけど、海外の選手はみんな、本当にSASUKEが好きなんだなって。国の威信をかけた真剣勝負にも関わらず、殺伐とした様子は一切なくて、出場選手全員がめちゃくちゃうれしそうなんですよ。心から日本に来たくて、日本のSASUKEをプレーし、日本のゴールボタンを押したいんだなって。しかも誰がミスをしようが、誰もがエールを送る。選手同士へのリスペクトを強く感じました。SASUKEに国境はない。この先、まだまだ世界中で新しいSASUKEの歴史をつくっていくんだろうなと実感しました。

【Profile】
日置将士(ひおき・まさし)
1981年6月5日生まれ、千葉県出身。身長169㎝、体重62㎏。28歳でSASUKEに初出場し、これまで16回出場。サードステージにも8回出場経験のある中心選手のひとり。常連選手のなかでは早い番号で登場するので"切り込み隊長"とも呼ばれる。