【明治安田J1リーグ】ガンバ大阪 0-0 FC東京(8月7日/パナソニックスタジアム吹田)  パリ五輪世代のGKはひと味違う。FC東京のGK野澤大志ブランドンがガンバ大阪戦で、超絶セーブでスタジアムを驚愕させた。このプレーにはファンも「発狂…

【明治安田J1リーグ】ガンバ大阪 0-0 FC東京(8月7日/パナソニックスタジアム吹田)

 パリ五輪世代のGKはひと味違う。FC東京のGK野澤大志ブランドンがガンバ大阪戦で、超絶セーブでスタジアムを驚愕させた。このプレーにはファンも「発狂した」「神セーブだろ」「この世代のGKやばいな」など驚きを隠せない様子だ。

【映像】野澤大志ブランドンの「神セーブ」

 青赤の守護神が本領発揮したのは、スコアレスで迎えた23分だった。ガンバ大阪がピッチ中央からパスを繋ぎ、左サイドに開いたFWウェルトンがインスイングのクロス。ボールに反応したFWイッサム・ジェバリは、敵CBの間にポジションを取り、ジャンピングヘッドで合わせた。叩きつけられるようにして放たれたシュートは、ゴール左隅に向かって一直線に飛んでいく。

 ついに試合の均衡が破れるか。FC東京の選手、サポーターは固唾を飲んだことだろう。しかし、野澤が立ちはだかった。懸命な横っ飛びでシュートのバウンドにうまく合わせて右手を当てる。ゴールマウスを確実に捉えていたボールの軌道は、GKのビックセーブで変化し、ポストに当たった。

 さらにこぼれ球にG大阪のMFダワンも反応して詰めてきたが、野澤は素早く起き上がり、目一杯に広げて面をつくった身体にボールを当てて防いだ。

 解説の加地亮氏は「いや~、素晴らしい反応でしたね」と感嘆し、「ジェバリ選手のヘディングはコントロールされた完璧なシュートで、GKの手前でワンバウンドしていたので処理が難しかったと思います。その後の反応も素晴らしかったです」と難易度の高いセービングだったことを褒め称えた。

 チームを窮地から救ったこのプレーにサッカーファンも大興奮。SNS上には「野澤うますぎるw」「これはベストセーブだろ」「発狂した」「大志様様」「ブランドンやばいって」「神セーブだろ」など興奮気味のコメントが多く投稿された。

 U-23日本代表の野澤は、パリから帰国直後のプレーだった。五輪のピッチには一度も立てなかったが、才能の大きさを物語るシーンとなった。SNSでは、五輪本大会でビッグセーブを連発して“国防玲央ブライアン”というニックネームで脚光を浴びたGK小久保玲央ブライアン(今夏にシント=トロイデン移籍)を引き合いに出した、「これは国防大志ブランドン」「ブランドンの国防やな」「この世代のGKやばいな」などのコメントで大いに盛り上がった。

 野澤自身もこのプレーについては試合後のインタビューで、「相手も質が高くて、押し込まれる時間帯が続いた。あの時間を乗り越えて後半にはオープンになって得点のチャンスがあった。前半を0点で折り返すことが目標で、達成できてよかった」と手ごたえを感じながらも、「試合できる喜びだったり、サッカーをできることは楽しい。疲労とか関係なく試合に出させてもらって感謝。まだまだ課題は多くあるので、さらに努力しなければいけない」と冷静に語った。

 試合はスコアレスドローで終了。J1で2位のセーブ率76.4%を誇る野澤が“国防クラス”のセービングでゴールを死守し、チームに勝点1をもたらした。パリ五輪世代のGKは野澤と小久保に加え、A代表の鈴木彩艶(今夏にパルマ移籍)も該当するなどまさに多士済々。森保ジャパンの正GK争いは今後ますます熾烈になりそうだ。

(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)