前橋育英-山梨学院 3回表前橋育英1死二塁、打者戸部のとき、三盗を決める丸山=甲子園【写真提供:共同通信社】

 

9丸山 和郁(前橋育英3年・外野手)
まるやま・かずや 171センチ72キロ 左投左打

日本の韋駄天、ダイヤモンドを疾走する

 
前橋育英・荒井 直樹監督が彼に付けたニックネームは「野生児」。投げれば最速144キロの速球、切れ味鋭いスライダーで打者を翻弄、打ってはオーバーフェンスできる長打力を持ち、守っては抜群の守備範囲の広さを誇る。そして走ってはこの夏の甲子園で大会タイ記録となる8盗塁を記録。高崎市立倉渕中学校軟式野球部出身当時には、部員が少ないということから、左投げでありながら、投手、捕手、遊撃手を務めた経験も持つ「野球センスの塊」といっていい選手である。

その才能は前橋育英に入学後、開花の時を迎える。中堅手で主力選手となった2年春はセンターとして地元開催の春季関東大会では優勝を経験。その夏に群馬大会を制し、自身初の甲子園出場を決めると、甲子園では初戦の嘉手納(沖縄)戦に敗れる中にあっても、9回表の登板で140キロ台を叩きだすなど実力の一端を披露。

そして新チームでは投打の柱として活躍。秋季関東大会では、1回戦の白鴎大足利戦、2回戦の慶應義塾戦では好リリーフを見せ、逆転勝利に貢献。2011年以来となるセンバツ出場の原動力となると、センバツではエースナンバーを背負い1回戦・中村(高知)戦では先発6回途中まで無失点。2回戦の報徳学園戦でも、2回からリリーフとしてマウンドに登り、7回無失点の好投を見せ、防御率0.00。

そしてこの夏は背番号「8」で春夏連続甲子園出場。7打数1安打1打点に終わったセンバツよりはるかに進化した打撃・盗塁技術を披露し、3試合で8打数2安打6四死球で8盗塁を記録。2014年、健大高崎の平山 敦規(現・東海大3年)が打ち立てた記録に並んだ。

今大会は外野手を中心にマルチロールでの活躍が望まれる丸山。走・攻・守投の総合力の高さを発揮する度胸の強さは必ずや世界の舞台で輝くはず。日本の韋駄天はダイヤモンドを疾走し、世界頂点への勝利を呼び込む。