観客の声援が再び戻るパリ大会。パラリンピックでおなじみのピントレーディング(ピンバッジ交換)も戻ってくる!? パラサポWEB編集部では、パリ2024パラリンピックをもっと楽しむために、オリジナルピンバッジをつくってみました!パラリンピックで…
観客の声援が再び戻るパリ大会。パラリンピックでおなじみのピントレーディング(ピンバッジ交換)も戻ってくる!? パラサポWEB編集部では、パリ2024パラリンピックをもっと楽しむために、オリジナルピンバッジをつくってみました!
パラリンピックでおなじみピンバッジ(ピンズ)は、小さな金属製のバッジ。裏に備えたピンで服や帽子などに留められるアイテムです。キャラクター、ロゴ、シンボルマークなど様々なデザインのものがつくられており、アーティストのオリジナルグッズやイベントの記念グッズとしても人気です。多彩なデザインや手軽さもあってピンバッジを収集したり交換したりして楽しむ人も少なくないとか。
こうしたピンバッジの収集・交換は世界的スポーツイベントなどでも行われています。始まりは諸説あり、1924年のパリオリンピックで、選手たちの友好の印として交換して以来、オリンピックやパラリンピック、サッカーやラグビーのワールドカップなどで行われているんだとか。観客だけでなく、ボランティア、競技役員、選手同士でもピンバッジの交換が行われており、大会の感動を共有できる交流の場になっています。
今回、パラサポWEB編集部でもオリジナルピンバッジをつくることになり、パリ大会を前に完成しました。
それがこちら!
パリで喜んでもらえそうなピンバッジは?「みんなに喜んでもらえるようなデザインを考えよう!」というわけで編集スタッフで、こんな話し合いが行われたので、製作の裏側をご紹介します。
デザイン会議には、(パリ現地取材担当)、(パラサポWEB編集部/海外在住経験あり)、(パラサポWEB編集部/スポーツグッズ集めが趣味)の3人が参加しました。
パリ大会が近づいてきたから、ピンバッジをつくりたいですね。東京大会の時はコロナ禍でピンバッジ交換そのものがほとんどできなかったので、久しぶりのピントレーディング。オリンピック・パラリンピックファンだけでなく、現地ボランティアとも交換できるので、交流のきっかけになります。
せっかくつくるならやはり日本の企業で製作した“メイド イン ジャパン”のバッジがいいですね。しらべてみると、東京に「徽章発祥の地」という徽章業が盛んな場所があるんですよね。明治頃からメダルやバッジなどをつくっているようです。3年前はピンバッジをつくりませんでしたし、ぜひ都内でつくってみましょう。
日本らしさを表現するのに、漢字を使ってみては? お土産やさんでも、漢字が書いてある製品は人気だし、海外の人に喜ばれそう。視覚障がいの選手も触って楽しめるよう、凹凸をつけたいですね。
いいですね。パリ大会というと、初出場の車いすテニス・小田凱人選手の活躍が期待されますね。小田選手に取材する際、「巴里」と漢字で書いてもらってきます!
金メダルを祈願して、ぜひ色を「金」にしましょう。
形はフランス本土と同じ六角形にするのはどうでしょう?
パリ大会らしさが出ますね!
というわけで、実際に小田選手にお願いして、「巴里」と書いていただきました。(小田選手、ありがとうございました!)
さて、こうして出来上がったデザイン案を持って製作をお願いしたのは東京・新宿の青谷製作所です。青谷製作所は1952年創業。スポーツ大会のメダル、企業のバッジ、家電や自動車のブランドロゴなどを手がけています。デジタルによる繊細なデザイン・加工技術と、プレス・金属加工技術を合わせた柔軟なものづくりが魅力。最近ではインフルエンサーのグッズなども手がけているそうです。
編集部の思いや用途を伝え、早速図案に起こしていただきました。この図案を元に作るので、角の丸みや配置、全体バランスをチェックしていきます。
その後、出来上がったイメージ画像を見て実際に現地で活動するAさんからは「スムーズに付け外しができるようにしたい。また、ピンバッジを付けたアクレディテーション(大会のID)カードを首から下げるのであまり重くない方がいい」といった要望が出てきました。
一回り小さいサイズに変更するなどの調整を経て、最終的なデザインが決定。いよいよ工場での製作に移ります。
次回はピンバッジの製造工程を紹介します。
text by TEAM A
photo by Hiroaki Yoda, X-1