快進撃を続ける中谷。その図抜けた強さをライバルも称賛する。(C)Getty Images 初防衛戦でいかなるパフォーマンスを披露するか。世界的な声価を高める日本人ファイターに熱視線が注がれている。 7月20日、東京・両国国技館でボク…

快進撃を続ける中谷。その図抜けた強さをライバルも称賛する。(C)Getty Images

 初防衛戦でいかなるパフォーマンスを披露するか。世界的な声価を高める日本人ファイターに熱視線が注がれている。

 7月20日、東京・両国国技館でボクシングWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(M・T)は、同級1位の挑戦者ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)との初防衛戦に臨む。

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 4人の日本人ボクサーがベルトを独占するなど、バンタム級への注目度が高まっている中で初防衛に挑む中谷。プロキャリア27戦無敗(20KO)と日進月歩で進化を続けてきた26歳は、いまや試合内容もハイレベルなものが求められる存在だ。今回の一戦でも国内外でアストロラビオを「格下」と見る向きは強く、よりインパクトのある結果が必要となりそうだ。

 そんな中谷のパフォーマンスにはライバルになり得る猛者も関心を寄せる。英衛星放送『Sky Sports』のインタビューに応じたWBCバンタム級12位のチャーリー・エドワーズ(英国)は、「今、この階級では彼がベストだと思う。ナカタニは素晴らしいファイターだよ。それは彼の経歴が物語っている。ほとんどのファイターにとって、彼は本当に手強い存在だ」と絶賛した。

 中谷を「ベスト」と評する31歳は、自身がそう考えるワケを論じている。

「これはイノウエ(井上尚弥=大橋)もそうだと思うんだが、彼らのようなファイターは技術的にとても優れている。そして彼らのトレーニングを見ていると、基礎的なメニューから何度も何度も繰り返しているのがわかる。試合になって重要になるのは筋肉量ではなく、足をどうセットして、腰をどう回転させるか、だ。これは本当に基本的なことになる。だけど、彼らはそれを研究に研究を重ねて完璧する」

 基礎練習を繰り返し行う姿勢を絶賛するエドワーズは、「どれだけ筋肉があっても、フットワークが雑で、腰が回らなければ意味がない」と強調。「時間をかけても正確に、適切なタイミングでパンチを繰り出さなきゃいけない。結局は技術とタイミング、そして正確性がものを言う。それが出来ているからこそナカタニは強いんだ」と訴えた。

 類まれなる才能を、さらなる鍛錬によって磨き抜く。中谷の飽くなき向上心は世界でも高く評価されている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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